電主熱従
コージェネレーションシステムの運転制御方法のひとつで、コージェネの主たる機能を「発電機」として電力負荷への追従制御を行い、副次的に発生する熱については制御せずに運用する方式。発生した熱は回収して給湯や空調に利用可能だが、電気の生成を優先するため、場合によっては、熱を廃棄しても良いという考え方である。電主熱従は、発電をシステムの主目的としており、発電時に回収される排熱は副次的なものとして扱われる。
電力の需要に対して、発電した電力を供給することを主目的としたシステムである、熱に対する供給制御は組み込まれない。時間を問わず安定的に熱負荷を必要とするような場合であれば、無制御で発生する熱が供給できる。
たとえ熱の需要が高くても、電力需要が不足すれば発電が抑えられてしまい、発熱も制限される。対して電力需要が安定して高いが熱利用先がなければ、過剰に熱を生成することにもつながり、発生した熱を廃棄(放熱)することもあり得る。
電主熱従方式は、電力の安定供給や、電力料金の削減を最優先する場合に採用される。電力市場の変動に対応して発電量を調整するようなケースも、この思想に基づいている。対して熱の制御が必要な場合は、電主ではなく「熱主電従」の制御を検討する。
コージェネレーションシステムの仕組みや、採用メリットの詳細についてはコージェネレーションシステムの仕組みを参照。












