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 2024.3.31

発電機の立会検査と動作試験

本体受け入れ前に工場検査を実施し、正常に運転することを確認した上で現場搬入するのが一般的である。メーカー内部での自主検査は、工事監理者や事業主が工場に出向き、各種試験に立ち会う試験が行われる。

始動渋滞や過回転が発生した場合の機関緊急停止や遮断器開放の動作確認、停電・復電時の動作時間確認、温度上昇試験など、発電機の性能・能力を確認するための試験が行われ、それぞれ正常に動作することを確認する。ここでは、工場から出荷される前に行われる各種試験の内容について解説する。

保護回路動作試験

本体に異常が発生した場合、即座に中央監視装置や警報盤に故障信号を発信し、その異常の内容によっては「強制的に機関停止」を行う安全装置が組み込まれる。代表的な発電機故障の項目は、下記の通りである。

他にも異常電圧・異常周波数の発生などで、機関停止や遮断器開放を行うことも可能である。必要に応じて、保護回路の種類と項目を追加すると良い。

自動運転のシーケンス試験

防災電源に電源を供給する発電機は、停電検出、負荷への電源供給までが自動で行われる。

停電し、発電機が自動的に起動、潤滑油のプライミングが行われ、電圧が確立するまでの時間を測定し、所定の時間内に安定電圧まで移行することを確認する。発電機の仕様として「10秒始動」と「40秒始動」があるが、指定した始動速度よりも早い時間で電圧確立するか確認する。

セルモーターを回転させ発電機が起動し、潤滑油を流動させ、定格電圧まで電圧上昇する時間を測定する。40秒始動の製品でも、概ね20秒以内で始動するのがほとんどである。

温度上昇試験

発電機は負荷に電力を供給することで発熱する。エンジンや発電機の温度が異常値まで上昇すると、本体が焼損するので、適正に放熱機構が働いていることを確認する。

100%負荷を行い、発電機排風温度や固定子温度を測定し、異常温度を示していないかを確認する。エンジンの油温、水温、油圧、排気温度も合わせて測定し、冷却が適切に働いているかを確認すべきである。

燃料消費量試験

発電機は運転により燃料を消費するが、燃料消費量が仕様通りであるか確認する。全負荷運転を行い、メーカーが提示している燃料消費量よりも少ないことを確認する。燃料消費率は下記の通りであり、この数値以下となっていることが確認できれば合格である。

蓄電池始動試験

エンジン始動には蓄電池が使用される。蓄電池に異常があると緊急時にセルモーターを回せず、発電機を始動させられないという致命的な事故につながる。

蓄電池の始動試験では「セルモーター駆動時間10秒、休止5秒の間隔」で、連続3回以上行えることを確認する。連続3回以上セルモーターを回転させ、4回目に正常起動できれば試験は合格である。

騒音測定

発電機本体の騒音を測定する。普通騒音(105dB以下)、低騒音(85dB以下)、超低騒音(75dB以下)に区分されているが「本体から距離1m・高さ1.2mの周囲4点で測定した平均値」が、仕様の値よりも小さいことを確認する。

負荷遮断・投入試験

発電機に接続された負荷が、突然0になった場合、または突然投入された場合に、異常なく電力供給できることを確認する。消火ポンプや排煙機など、大きな負荷が一斉に投入されても、発電機が問題なく運転することを確認する意味でも、必ず実施すべきである。

発電機への負荷投入だけでなく、一斉に負荷が脱落した場合に、周波数や電圧が上昇し過ぎないことも、試験によって確認すべきである。

 
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