電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > サイリスタ整流装置
2024.9.13
供給された交流電源を直流に変換し、蓄電池への充電をするために用いる変換装置。電気設備分野で用いられる防災負荷用の直流電源装置では、サイリスタ式整流装置が一般的に用いられる。
電源別置形の非常用照明装置や、キュービクルなどの停電時制御に用いる非常電源に搭載されるが、商用電源が供給されている間は負荷への直接送電と蓄電池の充電を行う。
蓄電池は常時、浮動充電と呼ばれる「自然放電で失われる微小な放電に対して、満充電を維持する」という動作が行われており、電圧は安定状態が維持されている。しかし蓄電池容量が減った場合に行う回復充電や、複数搭載されている蓄電池に対して充電量を均等化させる均等充電では、電圧が変動するおそれがあり機器に負担を生じる。
電圧変動による機器損傷を防止するため、サイリスタ整流器の負荷側に「シリコンドロッパ」と呼ばれる負荷電圧補償装置を設けて電圧の変動を防止すると良い。
整流装置の寿命は15~20年程度であり、直流電源装置を構成する内部機器の中では比較的長寿命である。
蓄電池設備の設計手法や設置基準については蓄電池設備の設置基準と容量計算を参照。
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