パイロットランプ
電気回路に電圧が加わったかを確認する小型ランプで、スイッチの連用枠に取り付けて使用する。パイロットランプは「確認表示灯」とも呼ばれる。パイロットランプは、電気回路や機械設備において、その稼働状態や電源のON/OFF、あるいは異常の発生を知らせるために設置される小型の表示灯である。
パイロットランプの役割は「視認性の確保」にある。例えば、暗い場所でスイッチの場所を知らせる、あるいは離れた場所から機械が正常に動いているかを確認するといった、安全と利便性が向上する。
例えば、パイロットランプをスイッチに組み込むことで「天井裏で静かに動作している天井扇に電気が送れているか」「PSやEPS・機械室の中に入ったとき、スイッチの位置はどこなのか」といったようなシーンで活用され、建物利用者の利便性向上につなげている。
従来のパイロットランプの光源には、小型の白熱電球やネオンランプが主流として使われていた。しかし、2025年現在の主流は、ほぼ完全にLEDへ移行しており、球切れがほとんどなく、メンテナンスコストが削減されている。
LEDは従来の白熱灯と比較して消費電力が極めて少なく、常時点灯させるパイロットランプに最適である。発熱の少なさも利点のひとつで、熱をほとんど持たないため、プラスチックの小型スイッチなどにも組み込みやすく、熱劣化のおそれがない。
パイロットランプの点灯方式
パイロットランプの点灯方式は、スイッチの状態にかかわらずランプが点いたままとする「常時点灯」、対象器具の点灯に合わせる「同時点灯」、対象器具の点灯時に消灯する「異時点灯」の3方式に分類される。
なお近年では、スイッチにパイロットランプが内蔵された製品が開発されており、個別にパイロットランプを設ける事例は少ない。スイッチ搭載型の製品は「オンピカスイッチ」「オフピカスイッチ(ほたるスイッチ)」といった名称で販売されている。
照明器具は暗い場所でスイッチをさがすことから「オフピカ」、換気扇などのファン類は運転していることを確認することから「オンピカ」のスイッチを使い分けて計画する。
第二種電気工事士の二次試験(技能試験)では、パイロットランプを含む回路構築が頻出している。パイロットランプを用いた試験では「常時点灯」「同時点灯」「異時点灯」のいずれかが出題される。
家庭用または業務用で使用されるスイッチの計画や、その詳細についてはスイッチとプレートの種類を参照。












