電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > CTD
受変電設備の受電点に設けるVCBなどに付属して設けることが多い、コンデンサ引き外し電源装置。コンデンサトリップやコントリと省略されることもある。停電状態でも高圧遮断器を動作させることができるため、直流電源装置ではなくCTDを設ける設計が広く普及している。
高圧系統の過電流や短絡保護は、過電流継電器(OCR)と真空遮断器(VCB)が用いられるが、コンデンサに蓄電された電力を用いることで停電後の開放も可能であり、安価かつ簡易にVCBの停電補償が可能となる。直流電源装置を受変電設備に内蔵する方法や、非常用照明などに用いる大型の据置型蓄電池から操作電源を受けるのが通常であるが、コスト削減のためにCTDを用いることでも動作できるため、一定の品質が確保できる。
CTDは引き外し装置であるため、遮断器の開放をするために用いる。長時間にわたり投入や開放を繰り返すような制御装置として用いることはできない。投入も含む操作が必要な場合は直流電源装置を設け、必要な操作に適合した電池容量としなければならない。
入力は変電設備の所内電源としてAC100VまたはAC200Vが確保できれば、出力はDC140Vまたは280Vが確保できる。動作させるVCBの規格に応じて選定すると良い。
安全面の注意点として、CTDはコンデンサを内蔵しているため、停電後も電荷が残留している。点検などで不要にに触れると感電を防止するため、本体に取り付けられている放電スイッチを押して残留電荷を放電させることで安全に点検ができるようになる。
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