電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ドアホン
住宅の玄関、商業施設やホテルの出入口や通用口に使用されるインターホン設備のひとつ。ボタンを押すことで、親機を呼び出して通話ができる。通話機能だけでなく、カメラを内蔵することで、誰が来訪したかを判別したり、顔を見ながら会話ができる機種もある。
住宅を玄関の外側に子機となるドアホンを設置し、室内に親機を設置する。ドアホン子機からの呼出があると、親機はベルやブザーなどで居住者を呼び出すので、これに応答することで会話ができる。これは「親子式インターホン」と呼ばれる方式である。
インターホンは電話と違い、NTTやKDDIの通信線を使用することはなく、構内だけで通話を行うものとして規定されている。敷地の外まで配線して通話できない。
ドアホンを設置すれば、マンションや戸建住宅であれば玄関ドアを開けずに来訪者と会話できるため、防犯性を高められる。視力の弱い人向けに、ドアホン本体に点字による案内表示を設けた製品など、ラインナップは数多く存在する。
ドアホンの基本機能は「音声のみ」の伝送だが、高性能機種では音声のほか、内蔵カメラによって来訪者を撮影して表示したり、照明によって顔を照らし、夜間の応対でも顔をはっきりと映すことが可能となっている。
伝送対象が音声のみであれば、親機とドアホンの距離が200mほどあっても問題なく伝送可能できるが、音声と共に映像を伝送する場合、100m程度の距離しか伝送できない。敷設距離が長い場合、アナログ式ドアホンではなく、IP式ドアホンの採用を検討すると良い。
いわゆる「ピンポンダッシュ」を防止するため、ドアホンに人感センサーを内蔵し、呼び出しボタンを押す前から録画を開始する機能など、防犯性を高めるための工夫が、各メーカーで研究されている。
インターホン設備の特徴と仕組みについては、インターホンの種類を参照。
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