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自火報中継器

自火報中継器の概要と役割

中継器(Repeater / Transponder)とは、自動火災報知設備において、感知器や発信機などの末端機器と、火災受信機との間で信号の受け渡しを行うためのインターフェース装置である。

中継器自体には熱や煙を感知する機能はないが、従来のアナログ的な接点信号を、多重伝送信号と呼ばれるデジタル信号に変換する重要な役割を担っている。主に大規模施設で採用される「R型自動火災報知設備」において必須となる機器であり、この中継器を介することで、受信機は「どの場所の機器が作動したか」を個別に認識することが可能となる。

R型システムにおけるP型機器の収容

自動火災報知設備には、感知器ごとの個別線を束ねて配線する「P型」と、通信線で信号を多重伝送する「R型」が存在する。現在の主流であるR型受信機に対して、安価で構造が単純なP型感知器を使用したい場合、この中継器が変換装置として機能する。P型感知器からの接点信号を中継器が受け取り、固有のアドレス情報を付加して受信機へ伝送することで、R型システムの一部としてP型感知器を運用することが可能となる。

中継器の種類と機能分類

中継器は、その役割によって大きく「監視用(入力)」と「制御用(出力)」に分類され、用途に応じて適切な機能を持つ選定が必要である。

  • 監視用中継器(入力系):感知器の発報、発信機の押下、スプリンクラー設備のポンプ起動表示、防煙垂れ壁の連動確認信号など、現場からの信号を受け取り、受信機へ「状態」を伝える。
  • 制御用中継器(出力系):受信機からの指令を受け、現場の設備を動かすための信号を出力する。防火シャッターの閉鎖、排煙口の開放、地区音響(ベル・サイレン)の鳴動などの制御に用いられる。

これらの機能を複合的に備えた多回線用の中継器もあり、1台で複数の感知器回線監視と、ベル鳴動などの制御を同時に担う製品も一般的である。

設置場所と電源供給

中継器は、総合盤(発信機やベルが収められた箱)の内部や、消火栓箱の中、あるいは天井裏などに設置される。R型システムにおいては、信号線・伝送線とは別に、中継器や感知器を駆動するための電源線としてDC24Vなどが必要となる場合が多い。

天井裏などの隠蔽場所に中継器を設置する場合は、メンテナンス時にアクセスできるよう、直下に点検口を設けるように計画する。点検口がない場合、誤報発生時や機器故障時に中継器の確認や交換ができず、復旧に多大な時間を要する原因となるため、設置計画には注意を要する。

アドレス設定の重要性

R型システムの中継器には、それぞれ固有の「アドレス(番地)」が割り当てられている。施工時には、ディップスイッチやロータリースイッチ、あるいは専用のアドレス設定器を用いて、設計図書に基づいた正確なアドレスを設定し、消防検査等では感知器や発信機を実際に動作させ、現地と図面、設定アドレスが相互に性格であることを確認している。

もしアドレス設定に誤りがあると、実際の火災発生場所と受信機の表示場所が食い違うことになり、初期消火の遅れや誤った避難誘導につながる致命的な欠陥となるため、厳重な施工管理が求められる。

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