電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 単相
位相が同一の交流電路で、100Vまたは200Vの低圧電路に使用される配電方式。三相電源と違い、位相に傾きがなく回転磁界を作れないため、回転力を基本とする電動機用の電源としては適していない。主に、照明やコンセントの電源系統に使用されるが、一部の小型換気扇でも利用される。
単相電源では、三相電源のように回転磁界は発生せず、上下方向に振動するような「交番磁界」と呼ばれる磁界が発生する。このままでは回転力が発生しないため、始動用のコイルを設けて電流の位相を変える「分相始動」や、コンデンサを設けて位相を変える「コンデンサ始動」がある。
コンデンサ始動は、高い始動トルクを生み出すため、400~1,000Wという比較的大きな電力を必要とする機器にも適用できる。単相変圧器の中性線を接地し、両側2本の電圧線と中性線合わせて。3線による単相電力を供給する配電方式を「単相3線式」と呼ぶ。電圧線間で200V、電圧線と中性線間で100Vの電源を得られる。
単相3線式に対して、電圧線と中性線の2線で電源供給する方式を「単相2線式」と呼ぶ。照明やコンセント電源として使用され、小規模住宅では単相2線式による給電が比較的多い。
電圧の種類、使い分けの詳細については電圧の種類・単相電源と動力電源とはを参照。
サイト内検索