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相電圧

相電圧は、主に三相交流回路において、電源や負荷を構成する個々の要素(相)に実際に加わる電圧のことを指す。配線間の電圧である線間電圧と対になる重要な概念である。特に三相交流においては、3つの異なる位相を持った電圧が利用される。これらの電圧の測定方法は、結線方式によって異なる特性を示す。

相電圧 (Vp)は各相のコイルや負荷そのものにかかっている電圧。Y結線(スター結線)では、各相と中性点の間で測定される。線間電圧 (Vl)は実際に機器を接続するために引き出された2本の配線(線路)の間で測定される電圧である。

三相交流における各相と大地間の電圧。三相変圧器においては巻線そのものに誘起する電圧であり、相電圧は大地との電位差を示す。三相交流は、120°の位相差をもつ3つの起電力によって構成される。これは、同一巻数のコイルを120°ずつずらして配置することで、回転磁界を生じさせる構造に由来する。

相電圧に対して、線間電圧は「導体間の電圧」である。スター結線とデルタ結線では、相電圧と線間電圧の関係に違いがある。

スター結線(Y-Y結線)では「線間電圧 = √3×相電圧」「線間電流 = 相電流」となる。例えば相電圧が200Vの場合、線間電圧は約346Vとなる。この特性を活かし、発電所からの送電や、動力用の高電圧が必要な場面で利用されることが多い。中性線を利用することで、異なる電圧を一つの回路から取り出すことも可能である。

デルタ結線(⊿-⊿結線)では「線間電圧 = 相電圧」「線間電流 = √3×相電流」となる。この結線は、電動機など、比較的低い電圧で大きな電流を必要とする負荷に適している場合が多い。中性点が存在しないため、接地が難しいという特徴もある。

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