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照明率

照明効率を示す指標「U」

照明率は、光源から放射された全光束のうち、作業面(被照射面)に有効に到達する光束の割合を示す数値であり、記号「U」で表される。この数値が高いほど、無駄なく光を作業面に届けている「効率の良い照明設備」であると判断できる。

照明率は、単に照明器具の性能だけで決まるものではない。「室指数(部屋の形状)」「反射率(天井・壁・床の色や材質)」「器具効率(ルーバーやパネルの有無)」という3つの要素が複雑に関係して算出されるため、照明器具メーカーが発行する技術資料を参照して決定する必要がある。

室指数と空間形状の関係

照明率を決定する最も大きな要因は、室指数(Room Index: K)である。これは部屋の間口(W)、奥行き(D)、光源の高さ(H)を用いて算出される数値で、空間の幾何学的な効率を表している。

一般に、天井が低く、間口や奥行きが広い部屋(正方形に近い部屋)ほど、壁面で吸収される光のロスが少なくなるため、室指数は大きくなり、結果として照明率は高くなる。逆に、天井が高く狭い廊下のような空間や、間口に比べて奥行きが極端に長い空間では、壁面での光吸収が増えるため室指数は小さくなり、照明率は低下する。

内装材の反射率による影響

室内の内装仕上げも照明率に大きく影響を及ぼす。天井や壁が白に近い明るい色であれば、反射光が作業面に届きやすくなるため照明率は向上するが、黒や濃い茶色など光を吸収する色や、ガラス面のように光を透過・減衰させる素材が多い場合は、反射率が低下し、照明率も悪化する。

設計実務においては、一般的に天井反射率70%~50%、壁反射率50%~30%、床反射率10%~30%程度を基準として計算を行うが、内装デザインによって大きく異なるため、建築設計図書を確認し、適切な数値を選定すると良い。

器具形状と光源特性の違い

照明器具自体の形状も重要である。蛍光灯や電球がむき出しの「反射笠付器具」などは、光を遮るものがないため照明率が高い。一方、グレア(まぶしさ)を防止するためのルーバーや、光を拡散させる乳白パネルが付いた埋込器具は、それ自体が光を吸収・遮断してしまうため、照明率は低くなる傾向がある。

近年主流のLED照明は、従来の蛍光灯のように全方向に光が拡散せず、下方へ指向性を持たせた配光特性を持つものが多いため、器具内部でのロスが少なく、同等の器具形状であっても照明率が高く設定される傾向にある。これにより、少ない台数で所要照度を確保できる可能性が高まる。

照度計算の手法や、照明率・保守率の考え方については照度計算の方法と計算式を参照。

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