検索キーワードを入力
🏠 電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 励磁突入電流
励磁突入電流
変圧器を投入した瞬間や、瞬時電圧低下、瞬時停電など、無励磁状態の変圧器に電圧印加した瞬間に発生する過渡的な励磁電流。
変圧器の種類、容量、印加する電圧、接続負荷の状況など多くの要素で変動するが、一般的に「定格電流の10倍以上」の大電流が流れるとされ、過渡的な脈動をもって減衰し定常状態に落ち着く。
励磁突入電流の継続時間は1サイクル程度であるが、定常状態までは数秒を要する。事故電流と同様に大きな電流となるため、過電流継電器(OCR)の整定やヒューズの選定においては、励磁突入電流によってOCRが動作したり、限流ヒューズが溶断しないよう保護協調を図る必要がある。
励磁突入電流には第2高調波が多く含まれていることから、ファジィ推論分析により、短絡による高調波成分と励磁突入電流による高調波成分の比較を行い、事故電流と励磁突入電流を判別するという技術が確立しており、これで不要動作を避けるという製品も販売されている。
しかし、保護協調曲線が交差しないよう整定するのが設計の基本であり、確実な動作を求めるには「曲線が交差しないよう計画する」というのが原則である。もし励磁突入電流により変圧器投入時の電流値が著しく大きくなってしまった場合、エネセーバのような励磁突入電流抑制機能を持つ開閉器を選定すると良い。
保護協調の考え方については過電流継電器・地絡継電器・地絡方向継電器の保護協調を参照。
電気の仕組み、発電所から家庭に送られる電気の流れ、直流と交流の違いなどを紹介。
新エネルギーとして代表的な太陽光発電、風力発電、燃料電池や、排熱再利用など。
照明設計の基礎知識、実務における応用、電球の特徴と選定方法などの照明設計。
電気計算の基礎となる幹線設計やケーブルの選定方法、配線器具の計画、電線管の種類と使い分け。
電話、LAN、テレビ共聴、構内通信、電気時計など、弱電設備の設計や計画について。
電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバーなど数多く存在するケーブルの特徴を解説。
受変電設備の設計、各種保護装置の選定方法、受変電設備を構成する保護リレーの種類と整定方法など。
非常用照明、誘導灯、自火報、非常用発電機、防災用蓄電池など、災害発生時に使用する防災設備を学ぶ。
電気設備の関連業務を行うにあたり、必要と考えられる各種資格について学ぶ。
カーボンニュートラルを達成し、二酸化炭素の排出を削減と吸収の技術について解説。
電気設備で使用される機器、材料、技術、指標や単位を解説したオンライン電気設備用語辞典。