電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ネオン管
ガラス管にネオンの不活性ガスを封入し、電流を流して放電させて発光するランプ。冷陰極放電管のひとつで、封入するガスの種類や、ガラスを着色する蛍光塗料の種類に数多くの色を演出できる。
径が細く、ガラス管は自由に曲げ加工ができるため、文字表現に用いることも可能である。光源をそのままサイン照明として使用することもでき、用途は幅広い。高い輝度を持っており、誘目性に優れている。
ネオン管を点灯させるためには、通常用いられる100Vや200Vでは不足なため、ネオントランスと呼ばれる変圧器が用いられる。使用電圧は6,000~15,000Vと極めて高いが、比較的低圧の電圧域を使用した「低圧ネオン」と呼ばれる製品も存在する。
ネオン管のランプ寿命は30,000時間と長く、容易にメンテナンスができない高所のサイン照明に使用できる。最近では省エネルギーやメンテナンス負担の低減を目的に、LED光源への置き換えが進んでいる。LED照明はネオンよりも寿命が10,000時間以上長く、かつ消費電力が小さいためメリットが大きい。
高電圧を使用するネオン管は、消防法による規制対象となる。火災予防条例でネオン管が規制されており、所轄の消防機関に、ネオン管の設置場所や配線図、仕様書を提出しなければならない。規制を受けない電圧を用いる低圧ネオンでは、本来届出は不要とされるが、諸葛消防によっては図面の提出を求めることがあり、注意を要する。
ネオン管と同じ仕組みで点灯する「冷陰極管」の詳細については冷陰極管・CCFL照明の特徴を参照。
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