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根入れ

 

根入れは、電柱や自立ポールにおける、地中部分に埋設する垂直深さを示す。建築物の基礎の埋設深さも同様に、根入れと呼ばれる。構造物を地盤と一体化させ、外部からの力に対して「安定」させる。地表面に近い土壌は、雨水の影響や植物の根、人為的な攪乱などにより強度が不安定なことが多い。根入れを深くすることで、より強固で安定した地層(支持層)に構造物の荷重を伝えることが可能となる。

また、地震や台風などの横方向の力(水平荷重)が掛かった場合、根入れ部分は地盤からの抵抗を受け、構造物が倒れたり、横にずれたりするのを防ぐ。特に高さのある擁壁や看板、電柱などにおいてはこの効果が非常に重要である。

基本的に、根入れ深さが深いほど、地盤からの支持力が増大する。構造物が風や地震で倒壊しないように、基礎を所定の深さ以上まで地中埋設することで、支持強度を確保する。

寒冷地では根入れ深さの不足が、不具合の原因となるため注意を要する。寒冷地で基礎の根入れ深さが不足すると、土壌が凍結して下層の水分が膨張し、凍上によって基礎周辺が持ち上げられる。凍上により、建築物が傾いたり、埋設配管が持ち上げられての破損、道路の浮き上がりといった被害をもたらすため、凍結深度以下まで根入れ深さを確保しなければならない。

電柱の交換工事を行うクレーン

電柱・ポール照明における根入れの役割

電柱やポール照明の構造的特徴は、自重が比較的軽く、受風面積が大きい。かつ、電柱やポール頂部には、照明の灯具・変圧器・PASなど、重量の大きな電気機器が搭載されていることが多く、倒そうとする力が掛かりやすい。強風時、ポール上部には大きな水平荷重(風圧)が掛かり、これがポールの根元を支点としたモーメント力となる。根入れ部分は、周囲の土圧によってこの力を押し返し、構造物を垂直に保つ役割を果たす。

電柱やポールの根入れ深さを算出する際、実務上では「全長の6分の1以上」を埋設するのが基本となる。一般的な全長12メートルのコンクリート柱であれば、その6分の1である2メートル以上を地中に埋めるよう計画する。公共の街路灯や公園の照明柱といったポール照明も、同様に「1/6基準」で埋設するか、足元にコンクリート基礎で根巻きをする等の手法で計画する。

これは標準的な地盤を想定したものであり、ポールの頂部に重量物があったり、受風面積が大きい場合には、さらに深い根入れ、あるいはコンクリートによる基礎補強が必要となるため、計画に即した構造設計を必要とすることが基本である。

電柱の根入れ深さは電気設備技術基準に定められているため、電柱の種類と全長に応じた設定が必要となる。全長15m以下の電柱は、根入れ深さを全長の1/6以上確保し、全長が15mを超える場合は2.5m以上の根入れ深さが必要となる。

さらに、根元に「根かせ(根枷)」と呼ばれるコンクリートブロックや鋼材を十字に取り付け、受圧面積を強制的に増やすという補強手法も採用される。根枷は転倒防止、引き抜き防止として強い抵抗力を発揮するため、頻繁に採用される。1,000mm程度のローポールライトなどでも、倒れ防止、抜け防止として根枷を採用することが多い。

なお、硬い地盤や、屋上や建物内部など、根入れを施工するのが現実的ではない部分では、ベースプレートとアンカーボルトを組み合わせた固定方法を採用すると良い。

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