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モデム

デジタルデータを音声信号に変換して電話回線に流したり、電話回線からの音声信号をデジタルデータに変換するための変復調装置のひとつ。「MOdulator-DEModulator」の略称である。

電話回線の系統上に設置し、音声信号をアナログ信号またはデジタル信号に相互変換する機能を持つ。データ回線の終端装置として扱われ、インフラとして供給されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、LANケーブルを通じて個人ユースのパソコンの情報端末に接続し、インターネット回線に接続できる。

モデムに接続できるデジタルデータ伝送路は1系統のみのため、複数台のパソコンや情報端末でインターネット回線を使用したい場合や、IP電話など音声データを利用したい場合は、ルーターを経由して複数台の端末を接続する。ルーターにより複数台の情報端末に対してIPアドレスやMACアドレスを用いた端末管理がなされ、複数の情報データを適切な経路に振り分け、安定した通信が確保される。

通常、インターネット側の帯域は細く、構内側の帯域が大きいため、どのパケットを優先して伝送するか制御することが重要となるが、ルーターによって制御が可能である。IP電話など音声データの連続性の確保が重要な局面では、音声信号を優先して伝送することも可能である。

従来、モデムとルーターは別の機器であり、それぞれモデムとルーターを別に用意して接続する方式が主流だったが、現在ではルーター機能付きモデムも販売されており、機器接続の煩雑さが大きく解消されている。

1996年頃はITU-T標準勧告V.90プロトコル(ITU-T V.90)全二重モデム通信規格に準拠した製品が標準的であったが、高速化したADSLや、光回線を利用したネットワークの普及により、山間部や離島など一部の地域など「アナログ回線によりインターネットに接続しなければならない場合」を除き、アナログ回線用のモデムはほとんど使われない。

現在では、ADSLモデム、VDSLモデム、PLC(電力線搬送通信)モデムなど、接続する伝送路にあわせたモデムが用意されている。

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