電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > コンサベータ
変圧器には巻線冷却用として絶縁油が充填されているが、負荷状況による加熱冷却によって絶縁油が膨張・収縮を繰り返すと、変圧器の内部には呼吸するように空気の出入りが発生し、これを呼吸作用という。
呼吸作用によって変圧器内部に空気が流入すると、空気中に含まれる水分と絶縁油が接触し絶縁油が酸化してしまうため、絶縁性能など電気特性の劣化につながる。
呼吸作用の発生によって変圧器内部の絶縁油劣化を防ぐため、絶縁油の劣化を防止することを目的としてコンサベータを使用する。変圧器にはコンサベータ一体型とコンサベータ別置型がある。
コンサベータ内部は変圧器と同様に絶縁油で満たされるが、上部に空気袋が収容されており、絶縁油が膨張すると空気袋から吸湿呼吸器を通して外部に排出される。絶縁油が収縮すると、吸湿呼吸器から外気が空気袋に流入する。
このようにコンサベータを活用することで、変圧器内部で絶縁油と空気が接触することがなくなり、絶縁油劣化を抑制できるという利点がある。
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