電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 合成樹脂可とう電線管
硬質ポリエチレンの波付き管の上に、軟質塩化ビニル被覆を施した可とう電線管の総称。金属電線管ほどの機械的強度はないが、耐候性、耐久性、耐衝撃性に優れており、コンクリート打ち込み、埋設、壁内ケーブル保護用など多用途に適用できる。カッターや電工ナイフで容易に切断できてしまうため、不特定多数が容易に触れる部分や、車両や台車等の重量物が近接する部分で採用する場合は破損に注意を要する。
自消性がないためコンクリート打ち込みに限って使用される「CD管」、自消性のあり天井裏などでも電線管として使用することができる「PF管」、主に埋設施工に使用するために圧縮強度を高めた「FEP」管があり、用途に応じて使い分けを行う。
例えば、CD管は配管本体に自消性がないため火災時に延焼のおそれがあるため、天井裏などでIV線を収容する電線管として使用することはできない。
PF管は単層構造の「PFS」管と複層構造の「PFD管」に分類され、PFD管は太陽光による直射日光の影響に対しても強固に製作されている。そのため屋上や屋根面に取り付ける太陽光発電設備の電線用管路など、直射日光に長期間曝されるような過酷な環境ではPFD管を使用するのが望ましい。
電線管の種類、用途や施工方法の詳細については電線管の種類と規格を参照。
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