電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 高圧ナトリウムランプ
蒸気圧の高いナトリウム蒸気の放電発光を利用した高輝度放電灯。色温度2,000K~2,100Kの黄白色の光を放つ。水銀灯など他のHIDランプ同様、点灯には安定器が必要であり、即時点灯は不可能である。停電などでランプが消灯した場合、再点灯までにはさらに時間を要する。
効率が極めて良好で、寿命が長く、水銀灯と比べて光束維持率が良いなど電気的特性は良好である。演色評価数が非常に悪く、照射対象の色みがすべて黄色またはオレンジ色に見えてしまうという欠点があるため、照射対象そのものの色を表現しなければならない展示照明には適していない。
高圧ナトリウムランプのオレンジ色を用い、商業施設のライトアップに活用する事例もあるが、近年では高効率かつ長寿命な「LED照明」への置き換えが進められている。
霧の透過性能が良く、悪天候でも明るく照らせることや、青系の波長が含まれていないことから誘虫性が低いこともあり、道路照明やトンネル照明での採用事例が多い。複数のランプを1つのガラスグローブ内に収容し、交互に点灯させることで寿命を2倍に延長した製品もある。
高圧ナトリウムランプを含むHIDランプの種類、特徴、計画方法についてはHIDランプの種類と特徴を参照。
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