電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ケーブルハンガー
ケーブルをメッセンジャーワイヤーに吊る際に使用する支持金物。幹線の太いケーブルの敷設や、Fケーブルなど多数の細いケーブルを整然と敷設するために使用する。メッセンジャーワイヤー工法によるケーブル敷設時には、ケーブルに張力を掛けないために使用される。
屋外架空ケーブル吊架時に使用するのが基本の電気工事材料であるが、屋内天井裏での幹線敷設において、数本程度の幹線を敷設する施工や、Fケーブルを多数敷設する場合にも実績が多い。屋内で使用する場合、幹線やVVFケーブルの多条敷設に適した専用品が用意されており、吊りボルトにワンタッチで取り付けられる製品として各種電材メーカーから販売されている。
ケーブルハンガーの支持固定は、ピン打ち、接着、メッセンジャーワイヤー支持、鋼材(鉄骨)支持、吊りボルト支持など多数あるが、それぞれ許容荷重が吊架しないよう計画する。接着方式は許容荷重が小さく、経年劣化で剥がれてしまうおそれがあるので、できる限り打込みか、鋼材からの支持が望ましい。
低圧電線を施工する際に使用するU型ケーブルハンガーや、通信ケーブル施工に特化した絶縁ケーブルハンガーなどがある。ケーブルハンガー間の電線はラッシングロッドを用いて吊り込みを行い、ケーブルを保持・固定するために用いる。ラッシングロッドはケーブルに対して螺旋状に巻き込まれ、高い保持性がある。本体は亜鉛メッキ性の硬鋼線に軟質ポリ塩化ビニル樹脂が施されており、耐候性も高い。
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