電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 分岐器
テレビ共聴設備を構成する機器のひとつで、受信用アンテナで受けたテレビ電波の伝送路に設け、テレビ幹線の信号レベル損失を最小限としつつ、支線側に一定の信号レベルを分岐するもの。
類似したテレビ配線の付属機器に分配器があるが、分配器は入力信号を複数の出力端子に対して同一レベルを出力する。分配器の分配数に応じて信号が分けられ、分配数が多いほど信号強度の減衰は大きくなる。かつ、分配器には結合損失があるため、さらに信号は減衰する。分配器は幹線を複数に分ける場合か、幹線の末端に用いると良い。
対して分岐器は、入力と出力の信号強度をほとんど減衰させず、幹線から信号を取り出す用途に適している。
分岐から得られる信号強度は、出力と比べて非常に低いため、分岐側を幹線とできない。幹線から個別のテレビ機器に信号供給する用途であれば、端末ごとに取り出した信号強度のレベル差は均一となり、画質の均一化を図りやすい。
分配器、分岐器はどちらも挿入するほど信号が減衰するため、できる限り数を少なく計画するとテレビ電波の劣化を低減できる。
テレビ共聴設備の設計方法や詳細についてはテレビ共聴設備の計画を参照。
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