電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 放電ランプ
一定以上の圧力を持って密閉されたガラスバルブ内に、ネオン・キセノン・各種金属蒸気等を充填し、これら混合された気体内部で放電させることで、電子が混合金属に衝突し発光するという仕組みを持つランプ。蛍光灯と類似した特性を持つ。HIDランプ(High Intensity Discharge Lamp)とも呼ばれ、照明分野において広く普及している。
大光束かつ長寿命であり、白熱電球と比べてランプ交換の頻度を抑制でき、経済的な電球として活用されていたが、現在では高効率、長寿命、即時点灯性のある「LED光源」への置き換えが進められている。
放電ランプは白熱電球より省エネルギーで、かつ高い輝度を得られるため、商業施設のライトアップに活用されていたが、水銀灯や高圧ナトリウムランプなどは演色性が比較的低いため、マルチハロゲンランプ、セラミックメタルハライドランプ、CDMランプといった、演色性が改善された製品が各種メーカーにより多種開発されている。
放電ランプの発光原理は蛍光灯とほぼ同様で、ランプのみでは点灯させられない。安定器、イグナイタなどを使用して点灯を安定させる。放電ランプの大きな特徴として、即時点灯や再点灯ができず、定格光束の光を得るためには通電から5~10分の時間を要する。
これが原因で、瞬時電圧低下や停電などでランプが消灯すると、再度点灯するまでには長い時間が掛かり、点灯時よりも長い10~15分の再点灯時間を必要とする。このため常夜灯や非常灯として利用するには適していない。
放電ランプの種類や特徴、仕組みについてはHIDランプの種類と特徴を参照。
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