半導体

サイトロゴ

電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 半導体

半導体

導体と絶縁体の中間に位置する性能を持つ物質。抵抗率が中間という意味ではなく、温度によって導体にも絶縁体にもなるという特性を意味している。半導体は、ICやLSIといったトランジスターを用いた集積回路、太陽光発電パネル、LED照明、センサーやメモリーなど、電気機器を構成する装置のほとんどに半導体が活用されている。

温度によって絶縁性能が変化するという特性があり、低温では電流がほとんど流れない。シリコンは低温では絶縁体の性質を持っているが、温度上昇につれて自由電子の移動が活発となり、電流が流れやすくなるという性質があるため、半導体の材料として適している。

半導体の材料は、カーボンやゲルマニウム、シリコンがあり、トランジスターが発明された当初はゲルマニウムが素材とされていたが、現在はシリコンを用いたトランジスターが主流となっている。国内ではシリコンはケイ素とも呼ぶ。

半導体は高純度に精製された原材料が必要であり、半導体利用では「99.999999999%」(11N:11ナイン)の純度が必要とされ、これを「半導体グレード」としている。対して、ソーラーパネルに使用されるシリコンは「99.99999%」(7N:7ナイン)程度の純度でも十分な発電効率を確保できるため、精製工程を簡略化して工期短縮やコストダウンを図っている。

シリコンに不純物が混在していると、電流が阻害されてエネルギーを失う。半導体分野は取り扱う電流が極めて微弱なため、不純物の存在によるエネルギーロスが致命的となるが、太陽光発電のように大電流を取り扱う分野であれば、半導体で求められる微弱電流を流せるほどのグレードは不要である。

半導体の特徴のほか、導体や絶縁体の特徴や詳細については導体・半導体・絶縁体の違いを参照。

 
カテゴリー(クリックで開く)
エアコン室外機の写真
電気の仕組み、発電所から家庭に送られる電気の流れ、直流と交流の違いなどを紹介。
風力発電の写真
新エネルギーとして代表的な太陽光発電、風力発電、燃料電池や、排熱再利用など。
ライティングレールに取り付けられたスポットライトの写真
照明設計の基礎知識、実務における応用、電球の特徴と選定方法などの照明設計。
分電盤の測定写真
電気計算の基礎となる幹線設計やケーブルの選定方法、配線器具の計画、電線管の種類と使い分け。
設備時計の写真
電話、LAN、テレビ共聴、構内通信、電気時計など、弱電設備の設計や計画について。
ボックスに収容されたケーブルの写真
電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバーなど数多く存在するケーブルの特徴を解説。
辞書を見る人の写真
電気設備で使用される機器、材料、技術、指標や単位を解説したオンライン電気設備用語辞典。
柱上に取り付けられた変圧器と電線の写真
受変電設備の設計、各種保護装置の選定方法、受変電設備を構成する保護リレーの種類と整定方法など。
誘導標識の写真
非常用照明、誘導灯、自火報、非常用発電機、防災用蓄電池など、災害発生時に使用する防災設備を学ぶ。
机の上に置かれた辞書の写真
電気設備の関連業務を行うにあたり、必要と考えられる各種資格について学ぶ。
自然をイメージした植栽の写真
カーボンニュートラルを達成し、二酸化炭素の排出を削減と吸収の技術について解説。

サイト内検索