PSEマーク
PSEマークの概要と法的根拠
PSEマーク(Product Safety Electrical Appliance & Materials)とは、電気用品安全法に基づき、日本国内で製造または輸入販売される電気製品が、国の定める安全基準(技術基準)に適合していることを示す表示のことである。
電気用品安全法は、電気製品による火災や感電などの事故を未然に防止することを目的としている。同法で指定された「電気用品」に該当する製品を日本国内で販売する場合、製造事業者や輸入事業者は、技術基準への適合を確認し、PSEマークを表示する義務を負う。マークのない対象製品を販売することや、販売目的で陳列することは法律で禁止されている。
特定電気用品とそれ以外の電気用品の区分
PSEマークには、対象製品のリスクの高さに応じて2種類の形状が存在する。
特定電気用品(ひし形PSE)は、ACアダプター、電源ケーブル、分電盤のヒューズなど、長時間使用されたり、構造上危険度が高かったりする116品目(2024年時点)が指定されている。これらは製造・輸入事業者の自主検査に加え、登録検査機関(第三者機関)による適合性検査を受検し、証明書の交付を受けることが義務付けられている。マークはひし形の枠内にPSEの文字が入ったデザインとなる。
特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)は、電気スタンド、空気清浄機、冷蔵庫など、特定電気用品以外の341品目が指定されている。これらは第三者機関による検査は不要であり、事業者が自ら技術基準への適合を確認し、自主検査を行うことでマークを表示できる。マークは丸形の枠内にPSEの文字が入ったデザインとなる。
事業者の義務と自主検査プロセス
PSEマークを表示するためには、単に製品が安全であるだけでなく、製造・輸入事業者が以下の4つの義務を履行している必要がある。
まず、経済産業大臣への事業開始の届出を行う。次に、国が定める技術基準(JIS等に準拠)に製品が適合していることを確認する。そして、製造工程において全数検査などの自主検査を行い、その検査記録を作成して保存する。特定電気用品の場合はこれに加え、適合性検査証明書の保存が必要となる。これらのプロセスを経て初めて、製品にPSEマークを表示することが許される。
輸入事業者における留意点
近年、海外製の照明器具や家電製品を輸入販売するケースが増加しているが、電気用品安全法における責任主体は、海外の製造工場ではなく、日本国内の輸入事業者にある。
したがって、輸入事業者は自らがメーカーと同等の立場で、製品が技術基準に適合していることを確認し、自主検査記録を保管する責任を持つ。海外メーカーがPSEマークを取得していると主張する場合でも、日本の輸入事業者がその証明書の有効性や検査記録の整合性を確認せずに販売すれば、法的な処罰の対象となる可能性がある。












