GIS
C-GISの概要と密閉構造
C-GISは、22kV以上の特別高圧受変電設備において、遮断器(CB)、断路器(DS)、接地開閉器(ES)、避雷器(LA)などの主要機器を、絶縁性能の高いガスを充填した金属容器(タンク)に収納した受電設備である。
絶縁媒体として、空気の約3倍の絶縁耐力と、高い消弧能力を持つ「SF6(六フッ化硫黄)ガス」が広く用いられている。これにより、従来の気中絶縁方式(AIS)と比較して、充電部間の絶縁距離を大幅に短縮できるため、据付面積を1/5から1/10程度まで縮小可能である。都市部のビルや地下変電所など、設置スペースが厳しく制限される環境において標準的に採用される。
耐環境性と安全性(デッドフロント構造)
C-GISの最大の特徴は、高電圧充電部が完全に密閉容器内に収められている点にある。
外部環境から遮断されているため、塩害、塵埃、高湿度といった周囲環境の影響を受けず、絶縁劣化による地絡・短絡事故のリスクを極小化できる。また、容器(タンク)自体は接地されており、万が一触れても感電しない「デッドフロント構造」となっているため、保守点検時の安全性が極めて高い。充電部が露出していないため、小動物の侵入による接触事故も物理的に発生しない。
SF6ガスの環境負荷とドライエア絶縁への移行
長らくC-GISの絶縁媒体として使用されてきたSF6ガスは、CO2の約23,500倍という極めて高い地球温暖化係数(GWP)を持つ温室効果ガスである。
近年の環境意識の高まりや、特定フロン排出抑制法などの規制強化を受け、SF6ガスの使用を削減する動きが加速している。特に22kV/33kVクラスの受変電設備においては、SF6ガスの代わりに、環境負荷のない「乾燥圧縮空気(ドライエア)」や「窒素ガス」を絶縁媒体とした「ドライエア絶縁C-GIS」の普及が進んでいる。
ドライエア絶縁型は、SF6ガス型に比べて絶縁性能が劣るため、タンク径が若干大きくなる傾向にあるが、ガス漏洩時の環境リスクがなく、ガス回収・破壊処理のコストも不要となるため、ライフサイクルコスト(LCC)の観点から推奨される機器となりつつある。
詳細についてはGIS(ガス絶縁開閉装置)・スイッチギア装置を参照。












