EM-EEFケーブル | 構造と規格

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EM-EEFケーブルの概要

エコケーブルといわれる、環境配慮型の絶縁材料を用いたVVFケーブルで「600V耐熱性ポリエチレンシースケーブル」という規格名称が付けられている。エコケーブルは、絶縁体とシースを塩化ビニルからポリエチレンに変更することで、耐熱性の向上、焼却時のハロゲンガスやダイオキシンの抑制など、環境負荷の低減が図られている。

従来のPVCケーブルは、塩化ビニルを被覆としているため、燃焼時にハロゲンガスなどを発生させるため環境の悪化が懸念されていたが、エコケーブルは被覆材に重金属類が含まれないため、埋め立て時に土壌に対する重金属の流出などがなく、これも環境負荷の低減に効果的である。

エコマテリアルの考え方や、マテリアルリサイクル・サーマルリサイクルの観点から見たエコケーブルの効果についてはエコケーブルの種類と規格で解説している。

ECOの文字を表現した写真

EM-EEFケーブルの利点

エコケーブルに使用されているポリエチレン系樹脂は、許容温度が75℃に設定されている。対してPVCは許容温度60℃であり、同一サイズであれば許容温度が15℃高くなり、許容電流も多く確保できる。同じ電線サイズでPVCケーブルからエコケーブルに変更すれば、より多くの電流を流すことが可能となる。

PVCを使用していないため、焼却処分時にハロゲンガスやダイオキシンを発生しない。焼却時だけでなく、火災時などで電線が燃えた場合も、発煙量がPVCケーブルと比較して1/3まで抑えられているため、避難に対しても有利に働く。

発生する煙に腐食性のガスが含まれないため、焼却処分を行う焼却炉に対して、腐食などの負担が軽減されるという利点もある。

EM-EEFケーブルの欠点

電線が硬く、施工性が悪化する

EM-EEFケーブルはVVFケーブルと、電気的な性能に大きな違いはない。ケーブル質量や外径は、EM-EEFケーブルとVVFケーブルは同等である。

エコケーブル全般の特徴として、シースや絶縁被覆がビニルではなくポリエチレン系になるため、柔軟性が悪くなり施工難度が上がることや、一般のVVFケーブルよりも被覆が固いため、被覆剥きが難しくなることが欠点として挙げられる。

被覆の固さについては、ソフトEMケーブルという柔軟性が向上されたエコケーブルが、電線メーカー各社から販売されており、従来のPVCケーブル並みの施工性が確保されている。

許容曲げ半径や許容張力も同等である。ポリエチレンは擦れに弱いため、ケーブルラックや配管に収容する際に強く擦れると、白い跡が残ることがあり意匠性が悪くなりやすい。

耐候性が低い

PVCケーブルと比べ、ポリエチレン系電線の耐候性は低いとされているが、屋外敷設時に黒色シースの製品を採用すれば、カーボンブラックが含まれているため耐候性に問題はない。

黒色以外のシースでは耐候性が著しく低いため、正規の耐用年数を満足できないおそれがある。屋外で使用する電線・ケーブルでは、黒色シースを選定するのを原則とするのが良い。

価格が高い

エコケーブルは数多くの利点があるが、普及を阻害する要因として、その価格の高さがある。従来のPVCケーブルをEMケーブルに変更した場合1.5倍~1.6倍程度のコストアップが発生する。

許容電流の向上や、防災性能の向上は利点として大きいが、同時にコスト差も大きいため、VEやCDによってPVCケーブルに変更されることも多い。

白化現象が発生する

白化現象とは、エコケーブルを強く擦ることで、表面が白くなる現象である。ケーブルの引き入れ時に電線管やケーブルラックにケーブル表面が擦られると、白い筋が残ってしまう。

多湿の環境に敷設された場合、コンパウンド材に含まれている水酸化マグネシウムと二酸化炭素が反応し、炭酸マグネシウムが生成され白くなる。これら白化現象は電線表面の見た目にのみ現れる現象であり、ケーブルの機械的、電気的特性への影響はない。

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