ターミナルキャップ・エントランスキャップ | ウェザーキャップとの違い

サイトロゴ

電気設備の知識と技術 > 電気設備設計の基礎知識 > ターミナルキャップ・エントランスキャップ

ターミナルキャップとは

ターミナルキャップは「水平に展開」した電線管の管端に取付け、電線管の末端から取り出す電線の保護を行うために使用する、電線管付属材料である。類似品として、エントランスキャップがあり、電線管の接続方向によって使い分けがなされる。

ターミナルキャップの電線取り出し口の角度は垂直方向となっており、電線管の敷設方向を90°変えられるという特性がある。横向きの電線管にターミナルキャップを接続することで、管口は真下を向くため、雨の侵入が防止できる。

垂直に敷設された電線管の端部にターミナルキャップを設けてしまうと、管口が真横を向いてしまうため、雨水の侵入を食い止められない。垂直方向の電線管には、エントランスキャップを用いると良い。

ビルの外壁に設けられたエントランスキャップの写真

エントランスキャップとは

ターミナルキャップと似通った形状をしている電線管付属材料として、エントランスキャップがある。

ターミナルキャップは、水平に敷設された電線管の端部に設置するのに対し、エントランスキャップは、電柱や鋼管ポールなど垂直に立ち上がっている電線管の端部に取付けて、雨水の侵入を防止する電線管付属材料である。

電線取り出し口は、ターミナルキャップと違い、垂直方向より少し下向きになっているため、垂直に敷設した電線管に接続すると、雨水が侵入しない方向を剥きる。水平に敷設されている電線管にエントランスキャップを接続すると、電線方向が90°よりも内側になるため、電線取り出しが困難になる。

電線管を水平に敷設している場合は「ターミナルキャップ」、電線管を垂直に敷設している場合は「エントランスキャップ」を使用すると覚えれば良い。ターミナルキャップやエントランスキャップは、第二種電気工事士の筆記試験や鑑別試験によく出題される電気材料となっている。

ウェザーキャップとは

ターミナルキャップ、エントランスキャップのほか、ウェザーキャップと呼ばれる電線管付属品もある。ウェザーキャップは、エントランスキャップと同じ使用方法と考えてよく、「垂直に敷設した電線管の末端から、電線を取り出す」という用途の電線管付属材料である。

現在では、ウェザーキャップという名称での市場流通はほとんどしておらず、エントランスキャップか、ターミナルキャップを使用することになる。

 
カテゴリー(クリックで開く)
エアコン室外機の写真
電気の仕組み、発電所から家庭に送られる電気の流れ、直流と交流の違いなどを紹介。
風力発電の写真
新エネルギーとして代表的な太陽光発電、風力発電、燃料電池や、排熱再利用など。
ライティングレールに取り付けられたスポットライトの写真
照明設計の基礎知識、実務における応用、電球の特徴と選定方法などの照明設計。
分電盤の測定写真
電気計算の基礎となる幹線設計やケーブルの選定方法、配線器具の計画、電線管の種類と使い分け。
設備時計の写真
電話、LAN、テレビ共聴、構内通信、電気時計など、弱電設備の設計や計画について。
ボックスに収容されたケーブルの写真
電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバーなど数多く存在するケーブルの特徴を解説。
辞書を見る人の写真
電気設備で使用される機器、材料、技術、指標や単位を解説したオンライン電気設備用語辞典。
柱上に取り付けられた変圧器と電線の写真
受変電設備の設計、各種保護装置の選定方法、受変電設備を構成する保護リレーの種類と整定方法など。
誘導標識の写真
非常用照明、誘導灯、自火報、非常用発電機、防災用蓄電池など、災害発生時に使用する防災設備を学ぶ。
机の上に置かれた辞書の写真
電気設備の関連業務を行うにあたり、必要と考えられる各種資格について学ぶ。
自然をイメージした植栽の写真
カーボンニュートラルを達成し、二酸化炭素の排出を削減と吸収の技術について解説。

サイト内検索