エアコンの故障原因と寿命 | 耐用年数は10~13年、故障しないよう使うための注意点とは

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 2024.3.31

エアコンの寿命

エアコンの寿命・耐用年数は、一般的に10年~13年程度とされている。上記に記載した故障が頻繁に発生するのであれば、寿命と判断できる。

経済産業省が制定した「長期使用製品安全表示制度」において、長期間使用する家電の5品目(扇風機、エアコン、換気扇、洗濯機、ブラウン管テレビ)にあっては「設計上の標準使用期間」を設定し表示することが定められたため、エアコンを製造するメーカーは、標準使用期間を記載しなければならない。

設計上の標準使用期間は「表示期間を過ぎては使用してはならない」という表示ではなく「設計上の標準使用期間を過ぎて使用した場合に、発火や焼損・怪我が発生するおそれがある」ことを示すものである。火災のおそれがあるので、古い機種を長期に渡って使わないことを警告している。

長期間使用している電気機器は、各種部品が経年劣化によるはそんのおそれが高いため、異常の有無を確認しながらの慎重な利用が求められる。

経年劣化は、設計や製造上の不良が原因ではなく機器そのものの使用限界であり、買い替えをする対応策以外ないことも考えられる。メーカーが修理部品を保有していない可能性もあるため、長期間の使用はリスクを伴う。

エアコンの故障事例

エアコンが故障した場合「冷風(温風)が出ない」「異音がする」「異臭がする」「水が漏れる」「ルーバーが動かない」といった不具合を引き起こすことがある。

エアコンの故障は専門メーカーへの修理依頼が基本だが、清掃など日常メンテナンスを行うことで、故障頻度を大きく低減できる。ここでは、エアコンに頻繁に発生する故障について、その前兆や対策を解説する。

冷風(温風)が出ない

エアコンから冷風や温風が出ない場合、まったく出ないのか、効きが悪いのかによって対策が異なる。設定温度まで十分に空調された状態であれば、コンプレッサーは停止状態になるため、冷風や温風がでなくても支障はない。

運転開始してすぐや、室内温度と設定温度が大きく違う状態で、冷風も温風も出ないのであれば、冷媒配管からガスが抜けており、熱交換できない状態ということが多い。

ガスが抜けてしまった状態ではユーザー側での対応は不可能のため、専門の技術サービスを依頼しガスを再充填すると良い。コンプレッサーやファン本体が故障している状態では、多額の交換コストが発生する。

エアコンから異音がする

エアコンを運転している際、本体付近からポコポコという異音が発生する。冷房運転を行う場合に発生しやすい現象である。

エアコンは冷房運転をする際に、室内機の内部にあるフィンが低温になり、結露による水滴付着が発生する。この水滴はドレン水と呼ばれ、室内機内に一時的に溜め、ドレンホースを通して屋外に排出している。

このドレン水がドレンホースを通じて流れる際、強風などで外圧が高かったり、室内でレンジフードや換気扇などを運転させることにより、負圧となっていたりすると、排水不良を起こす。この時、ドレンホースからポコポコという異音が発生する。

異音がドレンホースから発生している場合、ドレンホース内にほこりやゴミが詰まっていることが多く、ドレンホースの洗浄・清掃をすると改善する。ドレンホースが完全に閉塞されてしまうと、ドレンホースやドレンパンが満水状態となり、エアコン室内機から水漏れが発生する。

エアコンから水が漏れる

冷房運転をしている状態では、冷房時に発生する結露を室外に排出するため、室内機から結露水が流れる。通常、結露水は窓や外壁のエアコン開口からドレンホースを出して外部に排出するが、このホースが詰まっていると、水を排出できずに室内機から漏水する。

重力を用いて排出する方式であれば事例は少ないが、結露水の排出を「ポンプ」で行う機種の場合、ポンプが故障すると漏水が発生する。ポンプ搭載型の室内機は業務用がほとんどなので、住宅用のルームエアコンではポンプ故障による漏水は事例が少ない。ドレンホースの目詰まりが多くの原因となる。

ホースの内部に枯れ葉や虫の死骸、泥などが詰まっていると、結露水の排出が間に合わずに室内機から溢れる。定期的に清掃するのが良い。

ホースの汚れだけでなく、室内機のフィンから直列漏水することも考えられる。フィルターを長期間清掃せずに汚れた状態では、風が循環せず結露を誘発する。この状態でエアコンの温度設定を低くすると、室内機のフィンから結露水が落ちることがある。

室外機の周辺が濡れているのは、故障ではない。冷房時は室外機内部配管の結露水が流れ、暖房時は霜取り運転によって溶けた水を排出している。

エアコンから臭いがする

長期間使用したエアコンは、熱交換するためのコイルに付着したカビにより、臭気を発生させる。冷房運転などを開始してまもなくであれば、コイルが十分に冷却されていないため、臭気が強い状態となる。熱交換器はほこりやカビが付着しやすく、より強い臭気の原因となる。

冷房運転を停止し、コイル部分に結露した状態で温度が室温に近くなると、カビや微生物が繁殖しやすい環境となる。運転と停止を繰り返すほど、カビ・微生物が繁殖し、臭気の原因となるため、定期的にフィンを洗浄し汚れを落とすと良い。

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