電線管の種類と規格

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電線管とは

電線管は、電線を保護するために使用する管です。電線管には、電線類を衝撃等から保護するため、電線類を隠ぺいすることによる美観の向上、隠ぺい時の電線引替えなどを容易に行うためなど、多くの役割があります。

電線管は金属製や合成樹脂製があり、使用場所によって使い分けされています。例えば、金属製の電線管には厚鋼電線管や薄鋼電線管があり、屋外では厚鋼、屋内では薄鋼電線管が良く使用されています。このように電線管内に絶縁電線やケーブルを入れ、建物各所に敷設されています。

電線管工事は、先行して敷設した配管内部に、電線やケーブルを後から通すという施工の性格上、配管サイズは電線がスムーズに入線でき、かつ配線の引替が容易にできるように計画する必要があります。

また、電線管内に多数の電線を収容すると、電線からの放熱が阻害され、電線が持っている許容電流が小さくなってしまうという弊害があります。分電盤への立ち上がりなど、電線管が集約するような部分があると、その部分で許容電流が決まってしまい、全体のケーブルサイズを大きくしなければならず、不経済になります。

このように、電線管工事をする場合、多岐に渡る視点からの検討が必要になります。また、屋内・屋外配線をする場合に、純粋な電線管としての使用だけでなく、ケーブルの物理的衝撃からの保護として電線管を使用することもあるため、これらの必要性の有無を考える必要があります。

屋内配線はほとんどがVVFケーブルを使用したケーブル工事であり、IV線などシースのない絶縁電線に電線管を使用して配線工事をすることは少なく、電線管をケーブル保護目的で使われることが多くなっています。

金属管工事とは

金属管工事は、金属製の電線管を使用した配管工事です。電線管工事の中で、最も頑丈・堅牢ですが、最もコストが高くなる施工方式です。厚鋼電線管(G管)・薄鋼電線管(C管)・ねじなし電線管(E管)の3種類に区分されています。金属管の定尺長さは3.66mです。

配管は可とう性がありませんので、金属管を曲げたい場合はベンダーを使用しなければいけません。ベンダーによる施工は熟練性を求められる技術であり、施工経験によって速さや仕上がりが変わります。金属管は電線管本体に強度がありたわみが小さいため、支持間距離は2m以下ごとで良いとされています。

金属電線管の磁気的平衡

交流回路の場合、その系統の電線全てを1本の電線管に収容するのが原則です。相の違う電線を別々の管路に収容するのは厳禁です。単相2線式電路であれば、白と黒の2本の電線で電源供給されますが、白と黒の2本を別々の電線管に収容することは禁止されています。金属管が誘導現象によって過熱され、発火・焼損事故につながるためというのがその理由です。単相3線式や三相3線式の場合はその3本、三相4線式の場合は4本を1つの電線管に収容しましょう。

例えば、三相3線式回路の場合、大容量設備に電源供給をする場合や、変圧器二次側の低圧幹線においては、許容電流を大きく確保するため、CV-1Cケーブルを3本敷設することがあります。このような計画において、3本の電線を別々の金属管に収容すると、電磁的不平衡によりうず電流が発生し、うず電流が金属製の電線管を加熱します。これは数百度にまで達することがあります。

加熱された電線管に電線のシースが接触すると、シースが熱によって溶融し、充電部が露出してしまいます。配管内で充電部が金属管と接触すると地絡事故になります。別々に電線を敷設しなければならない計画の場合は、金属管などの磁性体を使用せず、合成樹脂管を使用しなければいけません。

電線管の管路設計

電線管を設計する際に重要になる項目が「占積率」です。電線管の内径に対して、どれだけの割合でケーブルや電線が占めているかを表す指標であり、占積率が大きいほど、電線管内に電線が密に入っていることになります。

電線管に電線やケーブルを収容する場合、占積率を32%以下に抑えることを原則とします。電線等を入線する際はもちろんの事、電線やケーブルが損傷し、引き替えが必要になった場合に、占積率が大きすぎると電線を引替えることができなくなります。また、電線が密に接触していると、放熱性能が悪化するため許容電流の最大値が減少してしまい、電線の性能を低減してしまいます。

コストと施工性の許す限り、電線管は大口径のものを選定し占積率を低く維持することで、電線やケーブルの性能を確保することができます。

電線管への入線本数が多くなってしまう場合の緩和措置として、電線管が直線状に敷設されており、かつ距離が短い場合に限り、占積率を48%まで高めることが可能です。ただし、曲がりがあったりすると電線やケーブルが引っかかって抜けなくなりますので、フレキシブル管などで占積率を大きくすることは、好ましくありません。金属管やVE管などの、直管でのみ採用することが望ましい方法です。

電線管の長さと曲がり

電線管は、配管完了後に電線やケーブルを入線するため、曲がり数が多かったり、電線管長さが長すぎると、施工が困難になります。曲がり回数が多い部分や、電線管長さが30mを超える部分には、プルボックスやアウトレットボックスを設け、入線作業が容易になるよう計画することが望まれます。

電線管の曲がり部分が1箇所増えるごとに、電線の入線に必要な張力が2倍になると言われており、曲がりの数は施工性に大きな影響を及ぼします。また、3箇所を超える曲がりを、一つのボックス間に設けてはいけません。

金属電線管の支持・接続

金属電線管の支持間隔は2.0m以下とします。金属管を曲げる場合は、断面の変形が発生しないように注意し、配管内径の6倍以上の半径で曲げます。ただし呼径25mm以下の金属管であれば、断面の変形が発生しない範囲で、より小さな半径で曲げることが可能です。

金属電線管における接続工事では、電気的に完全に接続させることが重要です。金属管相互の接続ではカップリングを使用し、ねじ込み突合せ、締め付けを行い固定します。金属管とボックスを接続する場合は、ロックナットを使用してボックスの締め付けを十分行います。

金属電線管の接地

金属製の電線管は、内部に収容した電線やケーブルから漏電等が発生した場合、電線管の表面まで漏洩電流が到達し、電線管に触れた人などに、感電被害を及ぼします。よって、金属電線管には接地工事を施さなければいけません。

金属電線管に収容した電線の電圧が、300V以下の場合はD種接地工事、300Vを超える場合はC種接地工事を施す必要があります。

コンクリートへの電線管打ち込みの注意点

コンクリートに電線管を打ち込む場合、呼径25mm以下とすることが望まれます。電線管が30mmを超えると、コンクリートの断面欠損となってしまい、スラブに特別な補強が必要になるなど、構造上の弱点になる上に不経済になる可能性があります。また、コンクリートのかぶり厚さの確保が難しくなる点も問題視されます。

スラブでは、コンクリート厚150mm程度が確保できないと、電線管を交差して敷設することが困難になります。例えば、デッキスラブなど比較的薄いスラブの場合、電線管を交差できないことがあるため、スラブの仕様と電線管敷設ルートを検討することが重要です。

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厚鋼電線管(G管)

電線管の内外面に溶融亜鉛メッキを施した肉厚な金属電線管です。屋外で使用できる高い耐候性と、衝撃に耐える機械的強度を持っています。直射日光が当たる屋上、排気ガスが充満する駐車場内、地下ピット内などのケーブル保護用配管として使用します。

溶融亜鉛めっきが施されている厚鋼電線管は、電気亜鉛めっき電線管に塗装を施す場合と比べ、保守費用が不要となるため長期コストが発生しないため、長期にわたって使用する場合に適しています。

表面に施された溶融亜鉛めっきは、酸化薄膜の効果により保護皮膜として働き、腐食進行が予防されます。亜鉛は鉄の10〜25倍という高い耐食性を持っていますので、溶融亜鉛めっきによって鉄素地の腐食が抑えられ、過酷な環境でも十分耐えることができます。また、溶融亜鉛めっきは犠牲防食作用という特徴も持っており、亜鉛めっきの皮膜に傷が生じても、傷の周囲の亜鉛がイオン化することにより鉄の腐食を抑制します。

溶融亜鉛めっきの腐食速度は、重工業地域や海岸などで25年程度、山間部や乾燥地域などでは50年以上の耐久性を持っています。屋内に厚鋼電線管を敷設する場合は、建築物の寿命内で配管が腐食することは考えられません。金属管はPF管などの樹脂製電線管と比べ、整然かつすっきりした見栄えを保つことができます。ただし、材料単価や労務費が高いため、多用するとコストに跳ね返ってくるため注意が必要です。

溶融亜鉛めっきの特徴

溶融亜鉛めっきとは、加熱して溶けた亜鉛が満たされた槽に、電線管を漬け込み、全体にめっきを施した製品です。俗称として、ドブ漬け鋼管とも呼ばれます。鉄と亜鉛が合金となって密着しますので、強度・耐久性に優れためっきを行うことができます。電気めっきよりも耐久性に優れためっきを施すことが出来ますが、美観上均一な外観にならず、まだら模様となります。

厚鋼電線管は、溶融亜鉛めっきを施すことにより、強い耐食性を示しています。亜鉛めっきにより、電線管の表面に酸化薄膜が形成され、腐食に対して保護するようになります。また、亜鉛めっきは犠牲防食作用により、傷等により鉄部が露出しても、周辺の亜鉛部分がイオン化し、鉄部の腐食を抑制します。このような二つの要素により、電線管は長期の使用にも耐え、内部の電線を強固に保護することができます。

薄鋼電線管(C管)

肉薄な金属電線管であり、屋内で使用する電線管です。電線管として厚鋼電線管に及びませんが、樹脂製の電線管よりも耐久性・衝撃性が高く、主として屋内露出配管用として使用されます。

ただし、耐候性が低いため屋外での使用は勧められません。軒天部分などであっても、湿気や水分によって錆を発生させる可能性があるため、屋外では厚鋼電線管の使用が原則となります。

ねじなし電線管(E管)

薄鋼電線管よりも肉厚が薄く、ねじ切りをしないことを前提としているため、同一の径でも占積率に余裕がある電線管です。薄鋼電線管と較べ、若干ですが電線を多く入線することが出来ます。薄鋼電線管同様、屋内の露出場所や天井裏などに使用するのが原則です。

金属製可とう電線管

亜鉛メッキを施した外装を持つ可とう金属管で、PF管と違い、火災時に有害なガスが発生しないため多用されている電線管です。製品は屋内用・屋外用・条件の悪い屋外用に分かれています。商品名として「プリカチューブ」「防水プリカ」などと呼ばれています。

電磁シールド効果を金属電線管と同様に持っており、誘導などが発生した場合に都合の悪い、通信ケーブルなどが近接する場合でも問題なく使用することができます。

直管部分を金属電線管で敷設し、曲がりの部分をプリカを用いるなどすれば、耐久性は厚鋼電線管などに及びませんが、施工性を大きく向上させることができます。また、長大な建築物などで数多くある「エキスパンション」部分においては、地震時の建物の変位に追従し、ケーブルを地震から保護することが出来るため、幅広く使用されています。エキスパンションジョイント部分では両端をプルボックスで受け、ケーブルを可とう電線管に収容することで、地震時の管の曲がりを吸収させることが可能です。

可とう電線管の支持間隔

可とう電線管は施工時のたわみが大きいため、支持間距離は1m以下とすることが望まれます。支持間隔を大きくとり過ぎると、管路への電線・ケーブル入線が困難になり、かつたわみにより見栄えも悪くなります。

電線管の電流減少係数

電線管に多数の電線を収容すると、放熱性能の低下により許容電流が低くなります。同一管内に3本以下で0.7倍、4本から6本で0.6倍程度、7本から15本で0.5倍程度、40本から60本で0.4倍程度まで減少することになります。電線管に収容する電線はできる限り少なくすることで、経済的な設計となります。一つの電線管に多数の電線を収容すると、事故時の引替えが困難になるなどの弊害も考えられます。電線管への電線の収容本数にも注意が必要です。

電線管に電線を収容する場合、電線管の占積率を低く抑えなければ、通線や引き抜きが困難になります。電力線の場合は、放熱性能が悪化するため、許容電流の低減につながります。一般的に、電力線の場合は仕上外径の1.5倍以上、通信線の場合は仕上外径の2倍以上の内径を確保します。

金属管の外径・内径

区分 公称サイズ(mm2) 外径(mm) 厚さ(mm) 内径(mm)
ねじなし電線管 E19 19.1 1.2 16.7
E25 25.4 1.2 23.0
E31 31.8 1.4 29.0
E39 38.1 1.4 35.3
E51 50.8 1.4 48.0
E63 63.5 1.6 60.3
E75 76.2 1.8 72.6
薄鋼電線管 C19 19.1 1.6 15.9
C25 25.4 1.6 22.2
C31 31.8 1.6 28.6
C39 38.1 1.6 34.9
C51 50.8 1.6 47.6
C63 63.5 2.0 59.5
C75 76.2 2.0 72.2
厚鋼電線管 G16 21.0 2.3 16.4
G22 26.5 2.3 21.9
G28 33.3 2.5 28.3
G36 41.9 2.5 36.9
G42 47.8 2.5 42.8
G54 59.6 2.8 54.0
G70 75.2 2.8 69.6
G82 87.9 2.8 82.3
G92 100.7 3.5 93.8
G104 113.4 3.5 106.4

電力ケーブルに対する電線管路のサイズ

種別 サイズ 仕上外径 厚鋼電線管 配管用炭素鋼鋼管 硬質塩化ビニル管 波付硬質合成樹脂管
600V CV-2C 2.0 10.5 28 25 28 30
3.5 11.5 28 25 28 30
5.5 13.5 28 25 28 30
8 15.0 28 25 28 30
14 16.5 28 25 28 30
22 19.5 36 32 36 30
38 24.0 42 40 42 40
60 29.0 54 50 54 50
100 37.0 70 65 70 65
150 43.0 70 65 70 65
200 50.0 82 80 82 80
250 54.0 92 90 82 100
325 60.0 92 90 92 100
600V CV-3C 2.0 11.0 28 25 28 30
3.5 12.5 28 25 28 30
5.5 14.5 28 25 28 30
8 16.0 28 25 28 30
14 17.5 28 25 28 30
22 21.0 36 32 36 40
38 25.0 42 40 42 40
60 31.0 54 50 54 50
100 40.0 70 65 70 65
150 46.0 70 80 82 80
200 54.0 82 90 100 100
250 58.0 92 90 100 100
325 65.0 104 100 100 100
600V CVT 14 21.0 36 32 36 40
22 24.0 36 40 42 40
38 28.0 42 50 54 50
60 33.0 54 50 54 65
100 41.0 70 65 70 65
150 47.0 82 80 82 80
200 55.0 92 90 100 100
250 60.0 92 90 100 100
325 66.0 104 100 100 100
6.6kV CVT 22 42.0 70 65 70 65
38 46.0 70 80 82 80
60 50.0 82 80 82 80
100 57.0 92 90 100 100
150 65.0 104 100 100 100
200 72.0 - 125 125 125
250 76.0 - 125 125 125
325 85.0 - 150 150 150

合成樹脂電線管工事とは

合成樹脂を使用した電線管です。VE管やPF管、CD管の3種類が代表的です。金属管に比べて安価ですが、熱によって溶融・変形したり、直射日光によって割れたりしますので、敷設場所に注意する必要があります。

金属電線管よりも強度が低く、耐候・耐久性が低いので、設置場所には注意が必要です。支持間距離は金属電線管と違い、1.5m以下となっています。金属電線管よりも強度が小さく、熱などで配管がたわむため、支持間距離を小さくすることが望ましいとされています。

合成樹脂電線管の施工注意点

合成樹脂管は、金属製の電線管よりも強度が低く、圧力や振動、衝撃に弱いという弱点があります。やむを得ず、衝撃や振動の発生する場所に敷設する場合は、合成樹脂管に悪影響が及ばないような防護措置を施すか、設計変更により金属管工事に変更するなどの対応が必要になります。

合成樹脂管は温度変化による伸縮が著しく、夏季は熱により膨張し、冬季は冷気により伸縮しますので、施工時には配管経路に余裕をもたせるなどの配慮が必要になります。

合成樹脂管の支持・曲がり・接続

合成樹脂電線管工事は、硬質ビニル電線管による施工と、可とう電線管による施工に分類されます。

硬質ビニル電線管の支持間隔は1.5m以下とし、管端やボックス接続部には、0.3m以内の場所に支持点を設けます。支持間隔が1.5mより広くなると、自重や挿入電線の重量で配管がたわみ、電線の引き換えができなくなったり、接続点に張力が加わったりするなど、悪影響を及ぼします。

PF管やCD管などの可とう電線管の場合、非常にたわみやすいですから支持間隔が小さくなります。支持間隔は1.0m以下とし、管端やボックス接続部は0.3m以内に支持点を設けます。コンクリートスラブや壁に打ち込む場合も同様に支持し、コンクリートを流し込んだ際に外れたり、ずれたりしないように堅固に固定します。

合成樹脂電線管を曲げる場合、曲げ半径を配管内径の6倍以上とし、断面が変形しないように施工します。ただし呼径22mm以下の電線管の場合は、断面変形が起きない程度まで強く屈曲させることが可能です。電線の引き入れ、引き換えができなくなりますので、ボックス間などから3箇所以上屈曲させないのが原則です。

VE管

VE管は塩化ビニル製の直管電線管です。金属管と同様にケーブル保護などで使用します。前述の通り、熱や直射日光に弱いので、屋内や土中埋設などでの使用が原則です。ビニル系の材料は直射日光を長時間浴びると、劣化してひび割れなどが発生し、そこから水が入ったり、内部のケーブルに日射があたるなど、不具合が発生するおそれがあります。直射日光のおそれがある部分では、アクリル樹脂系の塗装を電線管表面に施すなど、ビニル素地が日光に当たらないような措置を施すのが良いでしょう。

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合成樹脂可とう電線管とは

合成樹脂可とう電線管は、電線を保護するために使用する管のうち、手で容易に曲げることができる合成樹脂製の電線管です。

合成樹脂可とう電線管の特徴

合成樹脂可とう電線管は、採用により数多くのメリットが有ります。ナイフやカッターによって切断することができ、狭い場所や屈曲が多くなるような場所において採用すると、施工性の向上に繋がります。

金属製電線管よりも軽量で、かつ数十メートルという長尺で納品することができるため、作業場所への運搬が容易で労務の軽減につなげることができます。また、合成樹脂であっても高い強度が確保され、耐久性に優れています。磁性部分がないため、金属製の電線管に必要なボンディングが不要という面で、施工性の向上を図ることも可能です。

PF管

PF管は合成樹脂可とう電線管で、自由に曲げることができるため施工性が非常に良く、合成樹脂性ですので耐久性や耐食性に優れています。また、屋外で使用することが可能です。

合成樹脂管は金属電線管と比べて強度が劣っています。人に踏まれる程度の荷重ではあまり問題になりませんが、釘などが刺されば容易に貫通してしまい、内部電線を損傷するおそれがありますので、施工管理を重点的に行う必要があります。

PF管は自消性があるため、露出場所や隠ぺい場所で使用することができます。ただし、可とう性があるため直線状に敷設することが困難で、露出場所ではたわみや曲がりが不格好です。天井裏や壁内のケーブル保護など、見えない場所での敷設を主体とすることが望まれます。

屋外でPF管を使用する場合、内部に水が入らないように一定の勾配を確保し、ボックスなどで水抜きができるよう措置を施すことを検討します。PF管は可とう電線管ですので、たわみがあれば水が内部に溜まりやすくなります。電線管内部で電線が常に水に浸かっているような状況になると、電線の絶縁劣化など、悪影響を及ぼすおそれがあります。

前述したように、PF管は自消性の性質があり、自消性のないCD管よりコストが高いので、コンクリートの打ち込み配管などで使用するのは避け、CD管を採用するようにしましょう。

PFS管

PF管には単層構成のPFS管と、複層構成のPFD管があります。PFS管は単層構造となっており、露出配管、隠ぺい部配管、コンクリート打ち込み配管など、数多くの電線管敷設工事に適用することができる一般的な構造となっています。

PFD管

複層構造のPF管で、屋外露出配管など、電線管に耐候性が求められる場合に使用されます。PFD管の方がPFS管よりも高価ですが、PFS管よりも強度や耐候性が高くなっています。

屋根の上や屋上など、常に直射日光が当たり、かつ温度変化が著しい場所でPFS管を使用すると、紫外線の影響で配管にひび割れが発生するおそれがあります。このような劣悪環境ではPFS管を使用せず、耐候性の高い黒色のPFD管を使用するなど、紫外線に強いPF管を選定するのが良いでしょう。

CD管

CD管は合成樹脂可とう電線管の一つで、コンクリートの打ち込みにしか使用することができない製品です。PF管やCD管は多様なカラーリングの製品があり判別が付きにくいため、CD管であることが明確に判別できるよう、オレンジ色に着色されています。

CD管は自消性がないため、「電線管として使用する場合」はコンクリートに打設するか、CD管そのものを金属ダクトや金属電線管に納めなければいけません。コンクリート打ち込み以外の施工方法では、CD管を電線管として使用することができません。また、CD管には直射日光に対する耐候性がほとんどないため、屋外露出での使用は控えるのが望まれます。

CD管をコンクリート打ち込み以外で使用してよいかという判断については、一般的に「ケーブル工事」を行っている場合の「保護用管路」であれば認められるとされています。CD管にIV線などの絶縁電線を収容しない限り「電線管」という扱いにならないため、電気設備技術基準に規制されないという考え方です。

現場管理や監理をする際に、天井裏や壁内にCD管が敷設されていた場合、その管内にIV線が入っていれば電線管扱いとなるためNG、VVFケーブルやLANケーブルなど、ケーブルに分類される電線が入っていたらOKという判断で良いでしょう。

ただし、品質的な観点からすれば「自消性がない管路 = 火災で延焼する管路」ということになるので、CD管の使用はコンクリート打ち込みに限定し、露出・隠蔽部ではPF管を使用すべきでしょう。これもコストとの兼ね合いですから、慎重な計画が望まれます。

FEP管

波付硬質合成樹脂電線管はFEP管と呼ばれます。FEP管は土中埋設電線管路として広く使用されており、内径30mmから100mmを超える大口径の管路までを構築することができます。28mmまでの管路はCD管・PF管とし、それを超える場合はFEP管とします。

電線管表面が波付きになっているため、荷重によるたわみが小さく、通線しやすいのが特徴です。ただし見栄えが良いものではありませんので、隠蔽部や埋設用として使用するのが原則です。

FEP管の代表的なメーカーと製品名には、古河電気工業のエフレックスや、未来工業のミラレックスがあります。

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