無窓階・普通階(有窓階)の判定と計算方法

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無窓階と普通階(有窓階)の定義

建築物の地上階で、避難上の有効開口、消火活動上の有効開口がない階を「無窓階」と呼ぶ。建築基準法の無窓居室・無窓とは違い、消防隊の進入や、室内の人員の避難を目的とした「進入可能な開口部の大きさ」を示すものであり、採光のための窓の有無や大きさとは関係しない。

消防法にあける無窓階の判定は、その名称の通り「階」が判定の単位となるため、1階は普通階、2階が無窓階、3階が普通階といったパターンも有り得、階ごとに消防設備の基準が変化する。なお、地下は窓が存在できず、外壁の外側は地面のため、無窓階と同様の状況である。しかし、消防法では「地階」として別の基準が存在しており、無窓階ではなく「地階」としての防災設備判定を必要とする。

消防法の基準に準じた開口チェックを実施し、その階が無窓階と判定された場合、消防隊の進入が困難となるため、その階に設置する消防設備の基準が厳しくなる。屋内消火栓や自動火災報知設備についても、設置面積の基準が厳しくなるため、防災設備のコストが増大する。

無窓判定による消防用設備基準の変化

十分な窓が存在する普通階(有窓階)と比較し、多くの消防用設備の基準が厳しくなる。例として、火災の発生を警戒する感知器は、普通階であれば熱感知器を主体として警戒が可能であるが、無窓階となった場合、より早期に火災を検出可能な煙感知器を基本としなければならない。劇場や遊技場、百貨店等では、消防排煙設備の設置が義務付けられることになる。

消防排煙設備は、消防隊が消火活動をするために必要な排煙設備であり、建築基準法で規定されている排煙設備とは用途が違っているが、建築基準法の排煙設備は、建物内にいる人員が避難するための排煙設備である。消防法の排煙設備の設置基準の違いはほとんどないため、違和感なく防災計画をすることが可能であるが、基準となる面積等に若干の違いが有るため、判定時は注意を要する。

無窓階の判定計算を行い、既定の開口条件を満たしている階は、普通階と呼ぶ。「有窓階」と呼ばれるが、一般的には普通階という呼び方で統一すると良い。階判定を普通階とできれば、無窓階と比べて、消防設備の設置基準を大きく緩和できる。

無窓階判定の計算方法

建物の階数が10階以下の場合、直径1m以上の円が内接できる開口部、または幅75cm以上高さ1.2m以上の開口部を2つ以上有し、かつ直径50cm以上の円が内接できる開口部との面積の合計が1/30以下であれば、無窓階と判定される。

階数が11階以上の場合、単に直径50cm以上の円が内接できる開口部が1/30以下の場合、その階は無窓階と判定される。

開口部が配置されている場所についても規定がある。開口部の下端が床面から1.2m以内であり、開口部がある面は幅1m以上の通路や空地に面していることが条件である。高すぎる開口部では、室内からの避難や、消防隊の進入ができないこと、開口部が通路に面していなければ意味がないことから、これらの数値が規定されている。

開口部の大きさは、消防隊がボンベの装備を持った状態で進入することが可能なように、高さと大きさが決められている。建物の内外をつなぐ開口部を常時開放させておくことは不可能であり、扉や窓ガラスなどが設置されていることが多いが、この扉や窓ガラスの仕様にも、多くの基準がある。

開口部の仕様

開口部の建具は、FIX窓であれば容易に取り外せなければならない。屋内でクレセント錠などで施錠されている場合、ガラス厚6.8mmの普通窓や線入ガラス窓であれば、破壊が容易のため開口部として認められる。網入ガラスは強度が高く破壊が困難なので、開口部として認められない。

ガラス厚が10mm程度ある場合は、破壊作業用のバルコニーなどがなければ、開口部として認められないため注意が必要である。これらは、所轄消防の指導などで考え方が異なるため、判定計算上が有効であるか、行政への確認を要する。

施錠された鉄扉の場合、容易な破壊が不可能なので有効な開口として計算できないが、ガラスの小窓が扉に付いており、ガラスを破壊することでサムターン錠に手が届き、内部に進入することが可能な場合、開口部として判断できる。

シャッターの取扱い

閉鎖状態の重量シャッターは、外部から開けることができないため、有効な開口部として算入できない。手動式の軽量シャッターであれば、外部から人の手で開放ができるため、開口部としての面積に含むことができる。

施錠されたシャッターは開口部として算入できないが、屋外から水圧で解錠できる「水圧解錠シャッター」であれば、開口部としてみなされる。

水圧解錠のほか、感知器連動で解錠される軽量手動シャッターや、電動シャッターも開口部としてみなされるが、諸葛消防によって特別な指導を受ける可能性があるため、開口部としての算入には十分な協議が望まれる。

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