キュービクルの基礎知識 | 受変電設備の種類と仕組みについて詳しく解説。CB形とPF・S形の違いや求められる機能について

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電気設備の知識と技術 > 受変電設備の基礎知識 > キュービクルの基礎知識

 2024.3.31

キュービクル受変電設備とは

キュービクルは、電力会社の発電所、変電所から供給される高電圧の電気を、ビルや住宅の需要家で使用できる低い電圧に変圧する設備であり、各種の保護装置や計測装置、配電装置を内蔵している受変電設備のひとつである。

受変電設備は通常「区分開閉器、断路器、遮断器、変圧器、保護継電器、制御装置、計測機器、低圧配電設備」で構成されているが、これらを全て鉄箱に一括して収容したパッケージ製品が「キュービクル式」の受変電設備と呼ばれている。

需要家から、50kW以上の受給要求があった場合、低圧での供給では電流値が大きくなり過ぎてケーブルサイズが過大となってしまうため、電力会社は高圧で電力を供給するように求める。電力の供給を受ける側である需要家は、変圧器を含む受変電設備を構内に設置して、高圧電力を受け入れる必要がある。

キュービクル式の受変電設備は、高圧変電設備のひとつとして広く普及している。単に「キュービクル」という略称でも呼ばれており、国外ではCubicles(Electric Switchboard Equipment)という名称で呼ばれ、立方体の小部屋という意味がある。

なお「キューピクル」と表示したり、「QP」という略称で記載していることもあるが、略称という意味では正確ではない。

キュービクル式受変電設備の外観写真

基本設計手法の解説

キュービクルの設備容量は、変圧器の総容量で決められる。電灯変圧器100kVA×3台、動力変圧器300kVA×2台とすれば、キュービクルの設備容量は900kVAとなる。

設備容量の選定

事務所や工場、商業施設、病院、学校など国内には多種多様な用途の建築物があるが、設置される電気機器はエアコンや給水ポンプ、換気ファンといった基本的な建築設備が主体であり、面積によってキュービクル容量選定が可能である。ただし、空調機が電気式かガス式かによって空調機の電気容量は大きく変化するし、工場などでは特殊な大型機器がないか、といった与条件を確認しなければならない。これら特殊機器の電気容量を加算してキュービクルの設備容量を選定する。

レンタブル比の確保

屋内に電気室を設けると、建築面積や延床面積が増加することになり、建ぺい率や容積率を最大限活用したいオフィスの建築物では、レンタブル比の低下を引き起こし、収益性の悪化につながる。キュービクルの多くは、面積として加算されない屋外、屋上に設置される。

屋外など、湿気や塩分、排気ガスにさらされる過酷な環境でキュービクルを使用する場合、それぞれに対応する耐候性や耐久性のある外箱の仕様を選定しなければならない。屋外に設置するのであれば、内部に水が侵入しないよう防雨・防湿対応を行う。

塩分を含んだ風を受ける湾岸部であれば、表面塗装を耐塩害仕様とする。湾岸に300m以内に近接している場合、重塩害対策として塗装をさらに厚くしたり、亜鉛溶射鋼板の採用、給気口への除塩フィルター取付といった追加対策も検討する。

汚損防止

受変電設備は事故や故障が発生すると、建物への電力供給が途絶えることになるため、汚損の少ない屋内に設置するのが原則である。屋外に設置すると、塩分を含んだ風や雨に晒されるため外箱の耐候性を高めなければならず、小動物や虫の侵入による事故を防止するための追加投資が必要である。内部に収容されている変圧器などを冷却するために、換気ファンで空気を取り入れるため、機器内部も汚損が進行する。

寒冷地対応

寒冷地では、キュービクル屋根に積雪のおそれがあるため、積雪に耐えるよう強度を高める必要がある。変圧器が常に稼働していれば、内部が温められるため結露する心配は少ないが、急激な温度変化による内部結露の発生はゼロではないため、スペースヒーター取付なども検討しなければならない。イニシャルコストだけでなくランニングコストも大きくなるおそれがある。

受変電設備に求められる機能

キュービクルは生産施設ではないため、設置場所はできる限り小さくし、設備投資費用をできる限り低く抑えることが求められる。内部に数多くの保護設備を設ければ、電気事故に対しての被害を小さくできるがイニシャルコストが増大する。建設費を低く抑え、かつランニングコストを低減した計画が望まれる。多くの機器をキュービクルに収容すると、サイズが大きくなるため設置スペースの縮小も重要な検討項目である。下記は、キュービクルに求められる条件である。

設置面積、設置高さが軽減されていること

受変電設備は建物に対して利益を生み出す施設ではなく、居住性が改善される設備でもない。できる限り設置面積を小さく抑えることが求められる。そのため建物の屋上に屋外型キュービクルを設置するという手法を用いることが多い。屋上は、空調室外機や排気ファンなども設置されることが多く、キュービクルとスペースの取合いが発生する。

建築物の外観に対しても悪影響を及ぼす。外装を美しく仕上げた建築物の屋上に鉄板の箱が見えてしまうのは避けるべきであり、多くの建物でキュービクルをそのまま見せないよう、フレクサラムなどルーバー系の目隠しをして、建物の意匠性を阻害しないよう配慮してする。目隠しを設けるには基礎や鉄骨支持架台などを設ける必要があり、コストアップにつながる。

長寿命・高信頼性かつ省エネルギーな機器が使用されていること

自家用電気工作物に分類される受変電設備であり、かつ6,600V以上の高電圧が印加されるという危険性の高い電気設備のひとつである。故障などで停電を引き起こした場合施設全体の停電につながることもあり、信頼性の高い材料と施工が求められる。高圧による感電事故は重篤な負傷となるため、機器類は高品質かつ高信頼性な製品が求められる。

感電・火災の危険性がないこと

高電圧が印加されている電気機器による感電事故は重篤な負傷につながる。高電圧が印加されている部分は堅牢な絶縁体でカバーし、日常点検時に人体が接触しないよう保護措置を行う。高圧だけでなく低圧部分も同様に保護する。

許容以上の電流が流れた場合に、即時電路を遮断するための装置を組み込むのも重要である。電力会社側の配電線路に影響を及ぼさないよう、保護協調を考えて継電器を設置しなければならない。

過剰設備でなく、経済的であること

受変電設備を構成する機器は、安全性、寿命、操作性などグレードに応じて多様な部品が選択できる。小規模な事務所と超高層ビルでは、受変電設備に求められる信頼性、安全性、操作性のグレードは変化する。

法的な基準を満たした最低限度の設備とするか、停電や復電、警報の自動化を含む高性能な設備とするか、施設グレードに応じた計画が求められる。小規模であっても、病院など人命に直結するような施設では、より安全な受変電設備を計画することもある。高信頼性な設備計画はコストアップにつながるので、バランスの取れた設計を行う事が重要である。

保守点検が容易であること

受変電設備は設置後、放置したままで運用することはできない。電気主任技術者の責任のもと保安規程を策定し、日常点検や年次点検を行い、安全に動作することを確認しながら運用しなければならない。

キュービクルは日常点検を行う必要があり、安全にキュービクル点検に向かうことができ、日常点検も安全に行うことが基本である。法的に定められた操作面の必要スペース確保、点検中に落下しないよう落下防止措置などを計画することも重要である。

キュービクルの内部も同様、安全かつ容易に保守点検ができるよう、側面から内部に入ることができる中廊下を設けたり、クランプメーター等を挟みやすいケーブルの取り回しがなされていれば、保守点検に必要な時間を短縮できる。近年は設備点検をする電気主任技術者も高齢化が進んでいるため、計器類の取り付け位置を低くしたり、開閉しやすいハンドルキーにするなど、保守点検に危険を伴わない設備とすることが求められる。

周辺環境に配慮されていること

キュービクルは無骨な鉄の箱であり、意匠性が高いものではない。多くの建築計画でキュービクルを目隠しの内側に配置し、その存在を隠そうとする。屋上に設置する場合、フレクサラムやフェンス、ルーバーなどで隠し、意匠性が阻害されないよう計画するのが基本である。

キュービクルは美観上だけでなく、騒音に対する対策も必要である。キュービクルに内蔵されている変圧器やコンデンサから、一定のうなり音と振動が発生する。マンションやホテルなど、深夜に人が就寝する用途の施設では、十分な防振性能を確保しなければ騒音クレームにつながるため注意を要する。

キュービクル内部に収容されている変圧器やコンデンサから発生する騒音もあるが、キュービクルに設けられている換気用ファンから発生する騒音は非常に大きく、ファンの取り付け位置は住宅やホテル、事務所等の窓に近づけないよう配慮する必要がある。変圧器の発熱は負荷に比例して大きくなり、発熱を排出するためにファンが運転する。

建設費・維持費が安価であること

多くの安全配慮や自動化が搭載されたキュービクルは、高コストになりがちである。高信頼性の設備を安価に製作できるよう、過剰な機能を削りVEを図るべきである。例えば、キュービクルの周辺を目隠しルーバーで覆っていれば、キュービクルを指定色とする必要性が少ない。管理室に設備員が常駐していないのに、全ての個別機器を警報盤に移報しても活用することができない。

施設規模や管理体制に応じて、過剰な計画を取りやめ、コストダウンを図ることも設計者に必要な技量の一つである。

環境融合色で塗装されたキュービクルの写真

PF・S方式とCB方式の違い

キュービクル方式による受変電設備には、遮断器を保護装置として受電する方式と、限流ヒューズを保護装置として受電する方式があり、規模によって使い分けられている。

遮断器はヒューズと違い、繰り返し何度も事故電流を遮断できる性能を持っているが、低圧と違い、高圧遮断器は遮断器本体のみでは動作せず、過電流継電器や地絡継電器などの外部信号を受けなければ、事故に対する保護ができない。

各種の保護継電器を含めたシーケンスの組み込みを必要とするため、キュービクル本体も大きく複雑になるため、300kVAを超える大規模な施設に用いられる。

ヒューズを用いた受電方式では、ヒューズ本体に流れる電流で事故遮断が可能なので、継電器を必要とせず簡易で確実な保護ができるが、ヒューズは一度遮断すると再利用できないため交換を要する。よって、小規模施設にのみの適用に限られている。

設備規模によって、遮断器を主体とした「CB形(サーキットブレーカ形)」と、ヒューズを主とした「PF・S形(パワーヒューズ・スイッチ形)」を使い分ける必要があり、300kVA以下のキュービクルであればPF・S形の採用がコスト面で良好であり、300kVAを超える場合はCB型を選定しなければならない。

PF・S形の特徴

PF・S形キュービクルは、負荷開閉器(LBS)と高圧ヒューズ(PF)で保護を行う構成の受変電設備である。受電設備容量に制限があり、最大300kVAまでの受電であれば、PF・S方式の採用が可能である。

300kVA未満の小規模な受変電設備であれば、PF・S方式による受電が認められるため、小規模需要の多くがPF・S方式となる。

PF・S形キュービクルは、真空遮断器(VCB)本体だけでなく、遮断器を動作させるための保護継電器もないため、CB型と比較して大幅なコストダウンが図ることができる。

CB型キュービクルは300kVAを超える受電設備の場合に採用されるが、配電盤の面数が増え、コストやスペースの面で不利となる。小規模な受変電設備であれば、コストや設置スペースの縮小を考えれば、PF・S方式を選定すると良い。

負荷開閉器は、負荷の流れている充電電路を切り離すことはできるが、短絡などの大電流を切り離す機能を持っていないため、事故電流はヒューズの溶断で対応する。地絡による事故を保護できないので、受電点に設けたPASやUGSのち楽継電器や、地絡方向継電器を組み合わせて保護するのが一般的である。

高圧ヒューズは使い捨ての設備なので、短絡事故などの大電流でヒューズが溶断した場合、新しいヒューズに交換しなければならない。

なおPF・S形キュービクルは、負荷設備に高圧電動機を設けている場合は採用できない。高圧電動機を含んだ受変電設備では、遮断器を搭載したCB形キュービクルを選定する。

CB形の特徴

CB形キュービクルは、真空遮断器(VCB)やガス遮断器(GCB)など、高圧遮断器を内蔵した受変電設備である。遮断器の種類はいくつかあるが、6,600V高圧受電であればほぼ真空遮断器が用いられる。

短絡事故による大電流は過電流継電器(OCR)によって検出する。遮断器は繰り返し遮断・投入が可能であり、限流ヒューズと違って繰り返し遮断できる。300kVAを超え、4,000kVAまでの受変電設備であれば、JIS基準に準拠したCB形キュービクルとなり、4,000kVAを超える場合はJIS規格外のCB形として分類される。

推奨キュービクルや告示適合キュービクルなど、JIS規格準拠のキュービクルを仕様として求められた場合、4,000kVAを超過するとJIS規格外となるため注意を要する。4,000kVAを超えないように、キュービクルの分割も検討すると良い。

「事故電流の全てを遮断器で保護すること」をCB形と呼んでいるわけではない。例えば、遮断器の二次側に設けられる変圧器に対しては、負荷開閉器とヒューズを組み合わせて保護するのが一般的であり、CB形の変電設備であって、PFを用いた保護を組み合わせている。

遮断器の二次側には多数の変圧器が設けられるので、一次側に位置する遮断器が動作すると、複数の変圧器を巻き込んだ大規模停電となり被害が大きくなる。高圧ヒューズ付き負荷開閉器を変圧器ごとに設けて、停電範囲を限定するのが一般的な設計手法である。

高圧饋電盤(高圧き電盤)

キュービクルに遮断器を搭載する場合、遮断器を収容している盤を「饋電盤(き電盤)」と呼ぶ。

「饋」という文字には「送る」という意味がある。高圧幹線を分岐して必要場所へ送電することを「送る」という文字に当てて作られた用語であり、遮断器を収容した盤を饋電盤としている。単に「高圧分岐盤」と記載する場合もある。

饋電盤には、遮断器を動作させるための過電流継電器や地絡継電器といった保護継電器のほか、電流計や力率計、電力量計などのメーターを設け、母線の保護や計測を行う事例もある。

高圧母線方式の種類と信頼性

受変電設備は、母線方式によって信頼性・コストが大きく変化する。最も単純な方式である「単一母線方式」で比較した場合、母船方式の種類としては「母線連絡遮断器なし」「母線連絡遮断器あり」「母線連絡遮断器2台あり」の3種類が代表的である。

変電所など、信頼性が重視される施設であれば「二重母線4遮断器(4ブスタイ)」と呼ばれる多重バックアップ体制が確保されている方式を採用しているが、一需要家にそのような冗長性を担保した設備は過剰であり、採用されることはない。安価で運用の容易な「単一母線方式」の採用が一般的である。

母線連絡遮断器なし方式

高圧発電機を設けない小規模な需要家で採用される方式である。母線区分の系統が存在しないため、事故時には全停電となる。メンテナンスで母線を点検する場合も、区分する系統がないため全停電で行う。

小規模な需要家では、発電機容量も最大500kVA以下程度であり、高圧発電機を選定するメリットがない。低圧系統に発電機を接続するのであれば、高圧系統で常用と非常用に分ける必要がなく、母線は単独で問題ない。

母線構成が非常にシンプルでわかりやすく、イニシャルコストは最も安価に構築できる。

母線連絡遮断器あり方式

高圧母線に連絡用遮断器を1台設けた構成である。高圧の非常用発電機を設けた場合に採用される方式で、商用電源利用の変圧器と、非常電源利用の変圧器の系統を分離できる。母線区分を行えるため、部分停電で点検ができる。

母線連絡遮断器本体を点検するためには、全停電にしなければならない。引出式の高圧遮断器を用いれば遮断器点検も可能である。引出式遮断器は、真空遮断器としての機能を持ちつつ、遮断器を引出すことで電路から分離できるので、断路器を開放したのと同じ状態を作れる。

構成は比較的シンプルであり、保守点検にも利点がある。イニシャルコストは、点検用の高圧遮断器が追加されるため高くなる。

母線連絡遮断器2台あり方式

母線連絡遮断器を2台設ける方式である。点検時には遮断器本体を片側ずつ遮断して、片側の系統を生かしたままに遮断器本体の点検が可能である。

停電範囲を限定しつつ全ての遮断器を点検できるため、保全上有利な方式であるが、母線連絡遮断器の数が増えるだけコストアップとなる。VCBは高価なため、片側の遮断器を断路器(DS)にすることでも代用可能であるが、断路器は負荷電流の遮断が不可能なので、負荷電流が流れた状態で断路器が開放されないよう遮断器とのインターロックを組み込み、負荷電流が流れている電路を開放しないように計画する。

母線連絡遮断器を引出式とすれば、遮断器を2台設けずに遮断器本体を点検できるため、より有利となる。

組立方式ごとの特徴と違い

受変電設備の組立方式は、金属製の箱体を用いた「キュービクル」方式の他に「開放型の受変電設備(オープン式受変電設備)」や「閉鎖・開放併用の受変電設備(セミオープン式受変電設備)」がある。

開放型の受変電設備は、キュービクル方式と比較して設置面積が大きくなるため、工場などでなければあまり採用されることはない。屋内に構築するのが原則であり、建物内部の面積を専有してしまい、レンタブル比の観点からは不利である。

近年では、オープン式の受変電設備を施工できる電気技術者の減少もあり、採用されることはほとんどない。工場で一括製作できるキュービクル式の受変電設備の採用がほとんどである。

オープン式の受変電設備は、変圧器や幹線系統の増設や点検が容易であり、所定の安全設備を設ければ、充電状態のままでの点検も比較的容易で、高いメンテナンス性が確保できる。

建物の延床面積に余裕のある工場や物流施設、頻繁に受変電設備を増設または変更する用途の建築物であれば、オープン式の受変電設備を採用するメリットが期待できる。しかし、危険な充電部が数多く露出しているため、侵入防止措置や接触防止、安全対策に多くのコストを投入する必要があり、多くの安全対策が施されれば、メンテナンス製が犠牲である。

結局、保守点検時の危険性が大きくなるということにもなり、扱いにくい受変電設備ともいえる。

閉鎖型受変電設備の特徴

キュービクルは閉鎖型の受変電設備であり、低圧配電盤、遮断器、母線、変圧器、各種計器類の全部、または一部を金属製の箱内に収容した方式である。非常に普及率が高く、ほとんどの需要家でキュービクル式の受変電設備を採用している。

防水仕様のケーシングを採用すれば、屋外での設置にも耐えるため、建物の屋上に設置するなど計画の幅が広く、高い汎用性が確保できるのが利点である。

キュービクル方式の受変電設備は、接地された金属製の箱に収容されているため、電気事故時に感電の危険性が少ないという利点がある。内部機器は配置密度が高く、非常にコンパクトかつ小面積で製作できるので、設置を小さく抑えられる。

箱内に過密に機器類を収容していることにより、機器の増設や改造が難しいのが欠点である。キュービクル内部で事故が発生した場合、充電部に近接している継電器やメーター類に短絡アークが飛散し、事故が拡大するおそれがある。

キュービクル内に点検通路を設けられるが、内部は密閉空間であり、余裕あるメンテナンススペースを確保することは困難である。充電中に内部に入ることは非常に危険なため避けるべきである。

開放型受変電設備(オープン式受変電設備)の特徴

開放型受変電設備は「オープン変電所」とも呼ばれる。電気室内にフレームパイプを組み、変圧器、遮断器、継電器類を配置し、点検面と充電部をフェンスで区画するのが一般的である。ケーブルや電線は変電所上部に敷設するため、ケーブルラックを敷設したり、がいし引き、バスダクトなどを使用して接続する。

開放型の受変電設備は、設備の追加・変更に容易に対応できるため、工場など大幅な入れ替えや増移設が発生する用途の建物では、一般的な受変電設備の方式である。計測機器や配線が直接目視できるため、点検が容易であること、変圧器や遮断器サイズの大きな機器の更新が容易であることなど、増設や変更に対して柔軟性がある。

しかし、オープン変電所には下記のように、いくつかの欠点があるので、新規案件でオープン変電所を構築する事例はほとんどなく、キュービクル式の受変電設備が主流となる。

 
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