電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 吊りボルト
天井下地、空調機、ダクト、配管類などを吊り下げるための棒状の丸鋼で、両端にねじを切ったもの。全体にわたってねじを切ったものは「全ねじボルト」と呼ばれる。表面はメッキ処理により耐久性・防錆性を高めている。高い耐食性を求める場合はステンレス製の吊りボルトを使用する。
スラブにインサート金物を打ち込み、インサート溝に吊りボルトの先端を挿入しねじこむことで固定する。スラブにアンカー支持できない場合は、デッキスラブにハンガー金物で固定したり、梁にクランプで固定する方法もある。
吊りボルトは天井工事において天井材を固定するため、または設備工事において設備機器や電気配線を支持固定するために用いる事が多い。大きな振動が発生する空調室内機や換気ファンを固定する場合、長期間の使用でボルトが緩むことがあるため、ダブルナットで固定するのが望ましい。
吊りボルトの長さが1mを超えるような場合、地震等で大きく揺れることがあるため、振れ止めとして斜材をX軸・Y軸に追加し揺れを防止するのが良い。さらに、吊りボルトをナット部分から十分突き出すことで、地震時の揺れに対して外れるリスクが小さくなるため、ボルトに揃えて切断しないよう施工すると良い。
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