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特別高圧

電気設備技術基準で定められた電圧種別のうち、7,000Vを超えるもの。直流と交流の区別はなく、どちらの電源であっても7,000Vを超える場合は特別高圧として分類される。省略し「特高(とっこう)」とも呼ばれる。送電線路で採用されている35kVや60kV、超高圧である170kVなども全て、7,000Vを超えるため「特別高圧」に分類される。

電力会社の供給メニューとして、20kV供給と60kV供給が代表的な電圧区分として用意されている。低圧や高圧よりも設備面積が広く必要で、受電までの協議やコストも高価かつ、維持管理費も膨大となるが、従量料金は最も安価に設定されている。力率によって割引・割増を受けるのは高圧メニューと同様である。

20kV供給であれば、第三種電気主任技術者による維持管理・運用が可能だが、60kV供給では50,000V超過となるため第二種電気主任技術者でなければ維持管理・運用を行えない。第二種電気主任技術者は取得している絶対数が少ないため、早期に手配が必要となる。

特別高圧の電線路は安全に対して、厳しい規制が定められている。埋設等にて建物に供給されている特別高圧電線路は絶縁電線(CVケーブル)が用いられているが、架空送電線路では重量の増大を避けるため、かつ電圧が極めて高いために絶縁を施すことが合理的ではないため、表面は絶縁されていないことが多い。「鋼心アルミより線」や「裸硬銅より線」などをがいしにて受けて敷設されている。

絶縁されていない電線は、大地に接触することで地絡を引き起こすことになるが、がいしによって大地から絶縁されているため常時利用中は特段の問題は発生しない。しかし、直接接触していなくても、絶縁破壊による空中放電により短絡や地絡発生のおそれがあるため、災害発生防止対策として「離隔距離」が電気設備技術基準などで定められている。

 
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