電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > トップランナー変圧器
2014年に制度化された、新省エネルギー基準に適合した変圧器で、1981年のJISで規定された変圧器の性能と比較して、40%ものエネルギー効率向上が図られている。変圧器は通電した状態で無負荷であっても損失が発生し、変圧している実負荷にも損失が発生している。
変圧による損失は多くが熱エネルギーや振動エネルギーとして消費されてしまい、エネルギーの無駄となるものなので、できる限り小さくすることが望ましい。
トップランナー制度の対象となる変圧器は、600Vを超え7,000V以下の、交流用油入変圧器またはモールド変圧器を対象としているため、建築設備用の変圧器はほぼ該当するものと考えて良い。また、単相で500kVAを超えるものや、三相で2,000kVAを超えるものも対象外となっている。
なお、非常用発電機などの電源を単相に変換するスコット変圧器は、トップランナー制度の対象となっていない。
トップランナー制度は、製造事業者に対して規制されるものである。改修工事などでは、古い変圧器を再利用する場合も多いが、トップランナー制度に準拠した新しい変圧器に、更新することを強制するような性質のものではない。
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