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同期インピーダンス

同期インピーダンスとは「発電機の中で電気が通りにくくなる原因」となる要素である。直流回路では電気の通りにくさを「抵抗」と呼ぶが、発電機は交流を作る装置であり、交流では抵抗に加えて、磁力の変化によって生まれる「リアクタンス」という抵抗成分が加わる。この2つを合成したものを「インピーダンス」と呼び、同期発電機の内部抵抗を「同期インピーダンス」と呼ぶ。

電気回路には、電流を通したときに熱や光を放出する「抵抗」だけでなく、電流を通したときに磁気力を発生させ、押し返す力を生み出す「リアクタンス」が存在する。リアクタンスは熱を生み出すことはないが、電流の流れが電圧よりも遅れてしまい、効率(ここでは力率)が悪化する。特にモーターや変圧器などコイルを含む負荷で発生するものであり、これは誘導性負荷と呼ばれる。

同期発電機の内部インピーダンスには、漏れリアクタンスと電機子反作用リアクタンスがあり、これらの和に電機子巻線抵抗を足したものが同期インピーダンスとなる。

回転磁石から出た磁束は、コイル(電機子巻線)全体を貫いて発電に寄与するのが理想だが、一部磁束が漏れて戻ってしまう「漏れリアクタンス」と、回転磁石が作った磁束によって流れた電気に対して、コイル自身が電磁石化し打ち消す方向に作用する「電機子反作用リアクタンス」の2つが、同期リアクタンスとなる。

同期インピーダンスの関係

同期インピーダンスが小さい発電機は「鉄機械」と呼び、多極・低速な大型発電機に該当する。同期インピーダンスが小さい発電機は、短絡比が大きく、電圧変動率が小さく、過負荷耐量が大きいという特徴がある。代表的な発電機として「水車発電機」が挙げられる。電力系統の安定性が向上するが、効率が悪くなる。

対して、同期インピーダンスが大きい発電機は「銅機械」と呼び、高速回転する発電機に該当する。同期インピーダンスが大きいため、効率が高く、発電機の容量あたりの発電効率が向上する。同期インピーダンスが大きい場合、電力系統の安定性が低いというデメリットがあるものの、安価でコンパクトな発電機が実現でき、かつ高効率な発電が可能であるという特徴がある。代表的な発電機としては「タービン発電機」が挙げられる。

なお、同期インピーダンスが大きい発電機は、短絡事故等が発生した場合、インピーダンスの大きさにより短絡電流を小さく抑えることができる。

短絡比とは

短絡比は、発電機の電気的な安定性を示す指標となり、短絡比が大きいほど電圧変動に強く、安定した運転が可能である。短絡比の大きな発電機は、大電流を流した場合でも電圧変動や電圧低下が発生しにくく、余裕を持った送電が可能となる。短絡比は下記で示され、同期インピーダンスが小さいほど短絡比が高く安定するが、短絡電流が大きく流れるという特徴がある。

  • Ks = 100 / %Zs
  • Ks:短絡比 %Zs:百分率同期インピーダンス

発電機の設計・選定においては、同期インピーダンスの値を適切に選ぶことが重要である。安定性が必要な場合には、同期インピーダンスを小さくすることで電力系統の安定性を向上させることができるが、同時に効率が低下するため、用途に応じてバランスを取る必要がある。

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