テレビコンセント

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テレビコンセント

テレビ本体と同軸ケーブルを接続するためのアウトレットで、テレビ端子・直列ユニット・テレビアウトレットなど複数の名称で呼ばれる。接続の端末としてテレビを接続するのみとする製品や、送り端子によって次のテレビコンセントに接続するための渡り付きなど、いくつかの製品に分類されている。ここでは「テレビコンセント」という名称で統一して解説する。

テレビを受像するための経路として、屋上やバルコニーに設けたアンテナから直接建物内に電波を得る方法が一般的であるが、CATV事業者から電波を有線等で受ける方式も普及している。

CATV事業者はテレビ配線を電気通信用に用いるため、テレビコンセントは双方向に通信することになる。一般的にテレビアンテナから受けた電波は、端末側に対して片方向であり、逆方向の通信は行われない。

接栓の取り付けられたテレビコンセントの写真

しかし、CATVによる通信ではインターネット通信、電話、セキュリティ通信など多くのサービスを受けることが可能であり、事業者への上り方向通信も必要となるため、片方向だけでなく双方向の通信が求められる。このような機器の設置や利用が想定されるのであれば、テレビアウトレットは双方向対応品とし、上り方向へ通信可能な端子を選定しなければならない。

CATVケーブルモデムなど、建物外に通信するための拠点となる部分は双方向のテレビコンセントを設け、それ以外の個々の端末は片方向とすることで、雑音による品質低下を防止することができる。

テレビコンセントは双方向と逆方向を切り替えるフィルタを設けることが可能で、フィルタ付きの製品を選定し、レバースイッチを切り替えるか、ドライバーなどで所定のネジを回して切り替えることで、双方向と片方向を簡単に変更することができる。

上り帯域は10~55MHzが利用されているため、この帯域をカットすれば片方向、パスすれば双方向になるフィルターオンオフスイッチ付き製品が一般的に販売されている。すべてのテレビコンセントをフィルター付とし、CATVケーブルモデムを接続する端子を双方向とし、それ以外を片方向とすれば、ノイズ対策が可能かつ汎用性のある設計となる。

ただしフィルター付きのテレビコンセントは高コストなので、すべてのコンセントをフィルター付きとすることが難しければ、情報分電盤付近などのモデム設置を想定する部分のみフィルター付きとしても良い。

 
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