ダイヤル温度計

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電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ダイヤル温度計

 2024.8.31

ダイヤル温度計

温度を計測して、指針にて表示する丸型の温度計。主に電気設備分野では油入変圧器やモールド変圧器などの温度管理に利用することが多く、異常温度になった場合の警報コンタクトスイッチや、最高温度を自己保持により指示する指針が設けられているなど、安全管理用の機能が付加されている。

温度レンジは油入では0~120℃程度、モールド変圧器では0~200℃程度を測定できるようになっており、周囲温度40℃以下の環境にて、変圧器温度を監視することで異常を判断できる。最大指針を保持する機能を持たせておき、マルチメーターのMDAと組み合わせて最大負荷を記録しておくと、安全管理の品質を高めることが可能である。

ダイヤル温度計は変圧器は油入・モールドのいずれも適用可能であるが、それぞれ専用となっているため変圧器の更新や交換をした場合は、ダイヤル温度計も同時に更新となる。油入変圧器の場合、耐熱クラスが「A」であるため、周囲温度40℃ + 温度上昇限度55℃ = 95℃ を警報値として設定するのを基本としており、メーカー標準で95℃を設定しているケースも多い。

よって温度異常警報を90~95℃で発報させて過負荷運転を早期検知するのが基本とするが、より低い温度に設定することも可能であるため、電気設備を管理する電気主任技術者の施設管理方針に応じて設定すると良い。

温度計指針を変圧器本体に取り付けると、振動によって測定不具合を起こすおそれがあるため、振動が伝達しないよう防振ゴムなどで絶縁しなければならない。できる限り、キュービクル本体に設けるなど振動の影響がない部分に取り付けるのが望ましい。

 
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