電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ソレノイド
電気エネルギーを直線運動、または回転運動エネルギーに変換するための電磁石。コイルに通電すると、可動鉄心が吸引力を持ち、直線または回転運動を行うことで「引く」「押す」「止める」といった単純動作を行う。
ソレノイドはモーターのようなパワーが求められる回転制御には用いず、安定した動作が求められる部分に多用される。モーターよりも簡易に駆動でき、高速な応答を得られるという特長により、動作の安定性や応答性が求められる「自動改札機」や「コピー機」といった電気製品などにも利用されている。
建築設備分野では、自動火災報知設備の連動による「ガス消火設備の容器開放弁の放出」「電気錠の施錠・解錠」「電磁弁の開閉」など、直線動作を高速に行わなければならない可動部にソレノイドが利用されている。
ソレノイドにはAC電源で駆動するACソレノイドと、DC電源で動作するDCソレノイドがある。
ACソレノイドは吸引力や動作ストロークが大きく得られるが、振動騒音が大きく電流値が安定しないとされる。騒音が大きく、安定性がDCソレノイドよりも低いという特徴がある。
DCソレノイドは電流値が一定で、騒音が小さく安定した動作が可能だが、吸引力が小さい。交流電源と違い、オンオフ時の突入電流が発生しないというのも大きな利点である。
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