電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 試験用端子箱(試験用端子箱)
避雷設備の引下導体の途中に設ける測定箱である。接地抵抗値を測定する際、接地極と避雷設備を切り離して測定機器を挿入することができる。避雷端子と測定用補助端子が内蔵されており、壁内に本体を埋め込む「埋込型」と、直接壁に取付ける「露出型」に分けられる。
端子箱本体を埋込方式とするか露出方式とするか、設計者が意匠性を考慮した上で決定すべきである。建物外壁に設置されることが多く、タイルなど意匠性に配慮された壁面にステンレスや黄銅、塩ビのプレートを無造作に設けるのは違和感につながるおそれがある。
表面のプレートはASA樹脂、ステンレスヘアライン仕上げ、黄銅板、硬質ビニル製があり、建物の仕上げに応じて選定する。できる限り、意匠性を崩さない位置に計画するのが望ましい。
測定用端子箱のプレート表面は、埋設した接地極の接地抵抗値を記入できるように作られており、埋設時の数値をマーカー等で記入する。旧JIS基準では埋設する接地極について単独接地抵抗50[Ω]以下、総合接地抵抗10[Ω]以下が求められているが、新JIS方式では接地抵抗値の数値に関する基準はない。
新JIS方式の接地極では、埋設方法や埋設する金属の材料種別について規定されているが、接地抵抗値の基準がないため、測定用端子箱の設置は任意である。
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