電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 絶縁トランス
変圧器の一次側と二次側が絶縁されており、ノイズなどの流入を抑えるといった用途に用いる。一次側と二次側の電圧は同一であるのが一般的で、絶縁変圧器を経由することで電源側の接地系統から分離することにより、感電防止を図ることも可能となっている。
特に、ノイズを厳しく低減しなければならない医用電源系統では、絶縁トランスを用いることで漏れ電流を大きく低減させ、高い安全性が確保できる。
病院などの手術室やICUといった医用室にあっては、電撃や漏電が一般的な用途の室よりも厳しく制限しなければならず、等電位接地や絶縁監視装置のほか絶縁トランスを電気回路に接続することで、漏れ電流や電位差の発生を抑制している。
絶縁トランスは医用のほかに、音響用としても普及している。プロジェクターや映写機、大型スピーカーが複数設けられるシアターなどでは、ノイズによる品質低下を避けるために絶縁トランスを電源系統に設けて、ノイズ低減を行うのが一般的となっている。
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