電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ループコイル式車両検出器
車路管制設備を構成する設備のひとつで、車両の通過検出を行うために埋設するコイルで、金属体の通過を検出し信号を発信できる。
自動車は大部分が金属体で構成されており、ループコイル上部を車両が通過すると、ループコイルのインダクタンスを変化させる。これを「車両が通過した」として判断し、信号を送信する。ループコイルが信号を送信することで、各種リレーを動作させたり、通過台数を演算するなどして、車路管制を行う。
ループコイルは、車両台数のカウント、駐車場の電動ゲートの動作、フラップの動作、電動シャッターの開閉に用いられている。
ループコイルは駐車場出入口や駐車場のブロック出入口に埋設する。ループコイル上部を通過した車両の台数を検出し「満空制御」や「入庫台数管理」を行える。2セットのループコイルを直列に埋設すれば、車両の進行方向を検出することも可能となる。
人体や動物など、金属帯ではないものがループコイル上部を通過しても、インダクタンスの変化がないため、ループコイルからの信号は送信されない。赤外線の車両検出と違い、地中からの検出のため、悪天候時でも高い車両検出精度を維持できる。
既存のアスファルト路面にルーブコイルを設置する場合、ループコイルを埋設する部分をアスファルトカッターで切断し、コイルを埋め込んでアスファルトを 補修することで対応できる。
ループコイルによる車両検出は進行方向のほか、複数のループコイルを連続して通過するタイミングを計測することで、車両速度を検出することもできる。高速道路のオービスシステムにおいてスピード違反車両の検出など、交通取締の用途で活用されている。
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