電気設備の知識と技術 サイトロゴ

🏠 電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > リチウムイオン電池

リチウムイオン電池

基本構造と高エネルギー密度

リチウムイオン電池(Lithium-ion Battery)は、正極と負極の間をリチウムイオン(Li+)が移動することで充放電を行う二次電池である。正極にはコバルト酸リチウムなどの「リチウム金属酸化物」、負極には炭素材料である「グラファイト(黒鉛)」が一般的に用いられ、電解液を満たしたセパレータで絶縁されている。

従来のニッケルカドミウム電池(Ni-Cd)やニッケル水素電池(Ni-MH)と比較して、起電力が約3.7Vと高く、単位体積・重量あたりのエネルギー密度が極めて高い。このため、スマートフォンやノートパソコンといった小型モバイル機器の電源として不可欠な存在となっており、近年では電気自動車(EV)や産業用ドローン、データセンターのUPS(無停電電源装置)など、大電力用途への採用も進んでいる。

本体から取り外されたリチウムイオンバッテリーパック

メモリー効果の欠如とサイクル特性

リチウムイオン電池の運用上の大きな利点は、「メモリー効果」が発生しないことである。メモリー効果とは、電池容量を残した状態で継ぎ足し充電を繰り返すと、見かけ上の容量が減少してしまう現象であり、ニカド電池などで顕著に見られる。

リチウムイオン電池はこの現象がないため、使用者が残量を気にせず頻繁に充放電を行っても性能劣化が少ない。また、自己放電率も月数%程度と低く、長期保管後の使用にも耐えうる特性を持つ。ただし、満充電状態で高温環境に放置すると劣化が進行しやすいため、保管時は充電率(SOC)を50%程度に留める運用が推奨される。

安全性とバッテリーマネジメントシステム(BMS)

高エネルギー密度である反面、過充電や過放電、外部衝撃による内部短絡が発生すると、熱暴走を引き起こし、発火や破裂に至るリスクがある。

このため、セル単体での使用は避け、必ず電圧、電流、温度を常時監視するバッテリーマネジメントシステム(BMS)や保護回路を組み合わせて使用しなければならない。設備用蓄電池として採用する場合も、厳密な温度管理と、異常発生時にセルを遮断する安全機構が組み込まれた認定品を選定することが重要である。

リチウムイオン電池の詳細についてはリチウムイオン電池の特徴と仕組みを参照。

エアコン室外機
電気の仕組み、発電所から家庭に送られる電気の流れ、直流と交流の違いなどを紹介。
風力発電
新エネルギーとして代表的な太陽光発電、風力発電、燃料電池や、排熱再利用など。
ライティングレールに取り付けられたスポットライト
照明設計の基礎知識、実務における応用、電球の特徴と選定方法などの照明設計。
分電盤の測定写真
電気計算の基礎となる幹線設計やケーブルの選定方法、配線器具の計画、電線管の種類と使い分け。
設備時計
電話、LAN、テレビ共聴、構内通信、電気時計など、弱電設備の設計や計画について。
ボックスに収容されたケーブル
電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバーなど数多く存在するケーブルの特徴を解説。
柱上に取り付けられた変圧器と電線
受変電設備の設計、各種保護装置の選定方法、受変電設備を構成する保護リレーの種類と整定方法など。
誘導標識
非常用照明、誘導灯、自火報、非常用発電機、防災用蓄電池など、災害発生時に使用する防災設備を学ぶ。
机の上に置かれた辞書
電気設備の関連業務を行うにあたり、必要と考えられる各種資格について学ぶ。
自然をイメージした植栽
カーボンニュートラルを達成し、二酸化炭素の排出を削減と吸収の技術について解説。
辞書を見る人
電気設備で使用される機器、材料、技術、指標や単位を解説したオンライン電気設備用語辞典。
計算機を操作する人
電気設備設計で用いられることの多い計算ツールを公開。
プライバシーポリシー
サイトを閲覧するための表示環境、公開情報に対する免責事項、閲覧時のプライバシーポリシーについて。