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ライティングダクト(ライティングレール)

スポットライトなど差込形の照明器具を接続できる溝形の配線器具。導体がダクト形状で収容されており、専用アダプタを使用することでどの位置からでも電源を取り出せる。自由に取り出し位置を変えられるよう、レール形状となっている。

複数の照明器具や電気機器を一つのレール上に取り付け、任意の位置で給電できる配線器具である。天井に設置されたレール内部の導体に電流が流れており、専用プラグを持つ照明器具やコンセントを差し込むだけで簡単に設置・移動が可能となる。

ライティングダクトの最大のメリットは、照明配置の自由度の高さにある。通常の住宅では、天井のシーリングライト用配線器具の位置でしか照明を設置できないが、ダクトレールを導入すれば、レール全長にわたって好きな位置に照明を配置できる。

季節の模様替えや家具の配置換えに合わせて、照明の位置を簡単にスライドさせて調整できる。一つのレールに複数のスポットライトやペンダントライトを組み合わせ、空間に合わせた多様な光の演出が可能となり、工事を伴う直付けタイプだけでなく、既存の引掛けシーリングに取り付けられる簡易設置タイプも普及しており、賃貸物件でも導入しやすい。

ライティングレールに取り付けられた黒いスポットライト

主な種類と設置方法

簡易設置タイプ(引掛けシーリング用)は、最も手軽に導入できるタイプである。既存の引掛けシーリングやローゼットにアダプタを介して取り付けるため、電気工事士による専門的な工事は不要である。

DIYで設置できる製品が多く、賃貸住宅や手軽に雰囲気を変えたい場合に最適である。ただし、耐荷重や取り付け可能な照明の総ワット数に制限がある場合が多いため、製品仕様の確認が必要となる。レール本体は直付タイプと埋込タイプがあり、レール本体の増移設が多い場合は直付が望ましいが、天井面をすっきりと見せたい場合は埋込を使用する。

直付けタイプは、電気工事士による専門工事が必要となる仕様であり、天井に直接レールを固定し、分電盤からの配線と直結させる。天井面からの出っ張りが少なくなり、すっきりとした見た目となるのが特徴である。新築や大規模なリフォーム時、あるいは店舗などでの導入に適している。

埋め込みタイプは天井に溝を掘り、その内部にレールを埋め込むことで、レール自体がほとんど目立たなくなる。非常に洗練された印象を与え、ミニマルな空間デザインを追求する際に採用されることが多い。設計段階からの計画が必須であり、設置には天井開口、下地調整、電気工事等の多様な工事が必要となる。ライティングレールは高さ19mm程度のため、9.5mmの天井ボード2枚貼りであれば同寸法で納められる。

計画の注意点

ライティングダクトにスポットライトを多数取付する場合、照明器具の重さによってダクト本体が落下するおそれがあるため、落下防止のため補強が必要となる。メーカーが提示している耐荷重以上の重量が掛からないよう台数を調整する。

住宅用のライティングレールについては住宅照明の選び方を参照。

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