ミクロショック

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ミクロショック

10μA程度の極めて小さな電流による、人体への電撃のこと。心室細動を引き起こし、重篤な被害を引き起こす原因となる。主に医療分野で使用される用語である。

漏れ電流程度の小さな電流であっても、心臓に直接流れることがあれば大きな被害を引き起こす。外皮を経由した感電であれば100mAといった比較的大きな電流まで心室細動の危険性は少ないが、心臓に直接感電した場合、100μAという微小な電流であっても、心室細動につながるおそれがある。

心室細動は、全身に血液を送る心臓のポンプ機能が損なわれ、小刻みに震えている状態であり大変危険な状態であり、AEDでショックを与えて正常状態に戻さなければならない。心臓に直接装着するような医療器具やセンサー類は、漏れ電流が厳しく制限されており、10μAを下回るような微弱な電流値しか許容していない。

ミクロショックは、医療機器と患者間に電位差が発生することで、より危険性が高くなる。電位差を限りなく0に近づけるには、患者に接触している金属帯と医療機器を接地線(アース)で接続し、等電位化することが効果的である。接触する金属体表面の電位差を、10mV以下にするのが良いとされている。

人体表面を流れる比較的大きな電流による感電はマクロショックと呼ばれる。電気設備分野では通常、外皮からの感電がほとんどであるため、15mAや30mAといった比較的大きな漏洩電流を対象に、漏電時に電路を開放する「漏電遮断器」を設置し、漏電時の感電防止や火災防止を図っている。

 
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