電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 水切り端子
地中に含まれる水分が、埋設電線を伝わって建物内に侵入するのを防止するため、接地線の途中に設けるつば付き端子。避雷用接地、保安用接地、通信用接地など、各種接地工事に共通で使用される。端子部分はスリーブ形状をしており、中央部に円盤を持つ形状となっている。
接地線は銅線を撚り合わせた構造となっているため、接地線導体と絶縁被覆の間から水が伝わる「毛細管現象」により、建物内に水が侵入するおそれがあるが、水切り端子によって拠り線を区切ることで、水の侵入を食い止められる。水切り端子の外側を水が回り込まないよう、コンクリートを端子周辺に十分充填されるように施工する。
水切り端子は地中梁や耐圧盤に打ち込むことがほとんどだが、鉄筋や鉄骨に接触しないように敷設する必要が有るため、ビニールカバー付きの製品や、水切り端子に絶縁ケージを設けるといった対策がなされている。
水切り端子は2箇所以上をコンクリートに打ち込むと効果が高いとされている。水切り端子は「水切りスリーブ」とも呼ばれることがあるが仕様は同じものである。端子サイズはIV線に合わせて用意されており、8sq、14sq、22sq、38sq、60sq、100sq、150sqが標準ラインナップとなる。
サイト内検索