電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 埋設表示シート(埋設物標示杭)
2024.2.17
電力ケーブルや通信ケーブル、電線管路などを地中埋設する際に、その上部に敷設する埋設表示シートまたは埋設物標示杭の総称。埋設表示シートは地中埋設物と地表面の中間地点に埋設することで、掘削工事などで重機に巻き込まれないよう警告する役割を果たす。重要インフラとなる高圧ケーブルや弱電通信ケーブルの上部に敷設するのが一般的な施工方法である。
埋設表示シートは赤や黄色など視認性の高い原色のポリエチレン性のテープで、延伸性の高いテープを織り込んだ製品が一般的。ダブルまたはトリプル折りとなった製品を使用すれば、掘削工事の際に重機に引っ掛けられたとき、折り目が広がることで視認性が高まる。埋設深さに応じて2段に敷設すると効果的である。
さらに地表面にはコンクリートによる埋設物標示杭を設けると更に安全性が高まる。中継ハンドホールやボックスカルバートなど、施工の拠点となる部分の周辺に埋設物標示杭を設けると、埋設管路の方向が識別できるため安全性が高い。
埋設表示はコンクリート、アスファルト、インターロッキングなど各種の仕上げに適合する。埋設配管が直線的に敷設している部分や、曲がりがある部分、ハンドホールのどちらの方向から配線が出ているか等、将来の改修工事時に埋設配管を損傷しないように、適宜表示杭を打ち込むと良い。
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