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がいし引き工事

絶縁電線を天井部等に直接敷設する方式で、「がいし」と呼ばれる陶器の絶縁支持部材にIV線を固定し、照明等への接続を行う。配線固定用のがいしには「ノップ碍子」が用いられ、造営材にバインド線を用いて固定して配線を支持する。

なお屋外用ビニル絶縁電線及び、引込用ビニル絶縁電線を使用することは認められていない。人が容易に触れる場所での施工も認められていないため、天井照明用の配線工事として用いるのを基本とする。

がいし引き工事の注意点として、電線相互、ガス管、水道管等との離隔距離確保が挙げられる。電線相互の離隔距離は6cm以上確保しなければならない。

支持点となる造営材からは2.5cm以上離隔しなければならないが、これはノップ碍子を採用すれば確保できる。さらに水道管やガス管といった、他設備との離隔についても10cm以上の離隔が定められているため、敷設計画には十分な検討が必要となる。

古民家の照明配線に用いられているがいし引き工事

がいし引き工事のメリットと事例

IV電線は外気に触れた状態となる「気中敷設」に該当するため放熱性能が良く、ダクトや電線管工事と比較して高い許容電流を確保できる。

近年ではVVFケーブルを用いた天井内隠ぺいによるケーブル工事が主流であり、がいし引きによる敷設工事が行われる事例はほとんどない。

古民家を再現するための配線工事として、ホテルや民泊、商業施設のテナント等での「がいし引き工事」を再現する事例はあるが、一般的な施工方法ではないことに注意を要する。

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