片端接地

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 2024.2.25

片端接地

高圧ケーブルの遮蔽層を接地する方式のひとつで、ケーブルの電源側または負荷側のいずれか片方で接地を行う方式。両端で接地すると遮蔽層に循環電流が流れてしまい発熱を引き起こし、許容電流を小さく設計しなければならないというリスクにつながる。電線敷設距離が長く、導体に流れる電磁誘導電流で電圧が誘起されてしまうような特殊状況でない限り、片端接地が採用される。

片端接地は原則として受電する電気室側で行うこととされている。零相変流器(ZCT)もケーブルにくぐらせて取り付けし、地絡が発生した場合の差分を測定することでGRを動作させる。ケーブル本体の地絡を検出する場合、下記のルールとすることで高圧ケーブルの地絡検出が可能となる。

接地線のくぐりかたを間違えた場合、ケーブル本体に流れる事故時の地絡が打ち消されてしまい、検出不能となるため注意を要する。なお、引込点に設けるPASやUGSに、GRやDGRといった地絡検出機構が設けられている場合は、電気室側にZCTを設ける必要はなく、接地線のみを遮蔽層に接続することで足りる。

ZCTに接地線をくぐらせている写真

高圧ケーブルの遮蔽層を接地することで、電位差をなくして安全性を高め、さらに電界の方向を均一化することで高圧ケーブルの性能向上を図っている。遮蔽層は銅テープが一般的に用いられており、これには接地を施さなければならない。

高圧ケーブルは電圧が高いため、ケーブルの持つ静電容量によって電流が流れる。接地を施さない状態では遮蔽層に印加電圧に近い電圧が掛かり、非常に危険な状態での運用となってしまう。これを避けるため、遮蔽層に接地工事を施すことで大地と接続しなければならない。

接地工事の種別については、電気設備技術基準 【高圧屋側電線路の施設】第111条2項7に、下記のように定められている。

 
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