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感電

人体や家畜に対し、電流が流れた状態のこと。電撃によるショック状態を引き起こすほか、電流が大きい場合はジュール熱により発熱を引き起こし、やけど症状を引き起こすこともある。

感電は、1mA程度の微小電流であれば人体に危険のない感知しないレベルだが、5mAを超過すると危険とされている。

感電電流が10mA程度までであれば、自ら離脱できる程度であるため「可随電流」と呼ばれる。対して、10~20mAの電流が流れると自ら感電から離脱できないため、これを「不随電流」と呼ぶ。

不随電流による感電は、自ら離脱できないため重篤な被害につながりやすい。救助しようとした他人に対しても感電が広がるおそれがあるため、感電している人体に安易に触れてはならず、ブレーカーを落とすといった対応を行う。

感電時に流れる電流がさらに大きいと、電流の通り道に存在する細胞はジュール熱によって破壊され、やけどを負うこともある。

人体の皮膚は、乾燥状態であれば5,000Ωほどの高い電気抵抗値を示すが、汗ばんだ状態や濡れた状態になると、電気抵抗値は500Ω程度まで極端に低下する。家庭用の100V電源による感電だとしても、

電流A = 100V / 500[Ω] = 0.2A → 200[mA]

という極めて大きな電流が、体内を通過する。

電流が心臓を通して流れた場合、ショックにより心室細動のおそれがある。心室細動は微弱な電流であっても発生するおそれが高く致命傷となる。感電のおそれが高い「水気のある場所」では、電路に漏電遮断器を設置するの安全対策を施すよう、内線規程により定められている。

アース線による接地は、人体よりも電流が流れやすいため、感電時の負担を軽減できる。洗濯機など家庭用電気機器で水を扱う場合、漏電時の事故を軽減するため、または漏電遮断器を正確に動作させるため、アースの接続が義務付けられている。

 
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