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片反射笠照明

一方向への効率的な配光制御

片反射笠照明は、直管形ランプの片側に反射板(反射笠)を設けることで、光の放射方向を限定した照明器具である。全周に光が広がる通常のベースライトと異なり、器具の背面側への光を遮断し、前面方向へ集中的に照射する特性を持つ。

光を無駄なく特定方向へ送ることができるため、照度が必要な面に対して効率的なライティングが可能となる。特に、壁面に近い通路や、特定の作業面のみを明るくしたい場合において、無駄な拡散光を抑えつつ所要照度を確保する目的で選定される。

駐車場外周部や機械室での採用

主な設置場所として、駐車場の外周部や電気室・機械室の壁面が挙げられる。駐車場においては、敷地外への光漏れ(光害)を防ぐ目的や、走行車両のドライバーに対するグレア(まぶしさ)を抑制するために、片反射笠を用いて光の方向を制御する。

機械室や電気室では、盤面や計器類が集中的に配置されている壁面を照らす「ウォールウォッシャー」としての役割を兼ねて壁付け設置されることが多い。これにより、部屋全体を漫然と明るくするよりも、保守点検作業に必要な垂直面照度を効率よく確保することができる。

壁面取り付けされている片反射照明器具

設置方向と意匠上の注意点

片反射笠照明は、壁面取り付けと天井取り付けの双方が可能であるが、天井に設置する場合は器具の向きと視線に対する配慮を要する。反射笠の背面(裏側)は塗装仕上げや鋼板むき出しとなっている製品が多く、意匠的に配慮されたデザインではない。

したがって、居室やエントランスなど意匠性が求められる空間の天井に設置すると、反射笠の裏側が見えてしまい、空間の美観を損なう要因となる。意匠的なノイズとならないよう、バックヤードでの使用に限定するか、あるいは視線に入らない壁面際や掘り込み(コーブ)内に設置するなど、納まりの検討が必要である。

LED化による省エネとメンテナンス

従来は蛍光灯(FL/Hf)を使用する器具が主流であったが、現在はLED直管ランプを搭載したモデルや、LEDモジュール一体型の製品が一般的となっている。LEDは蛍光灯に比べて指向性が強いため、片反射笠など照射方向を制御できる部材との組み合わせにより、さらに効率的な配光制御が可能となる。

高所に取り付けられることが多い駐車場照明などでは、長寿命なLEDを採用することで管球交換の頻度を低減できるメリットがある。ただし、照射範囲が限定される特性上、器具の設置間隔を広げすぎると明暗のムラ(ゼブラパターン)が生じやすいため、照度分布図による確認を行うべきである。

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