電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > カクテル照明(混光照明)
2種類以上の光源を混合し、それぞれの演色性、光色の特徴を活かした配光を行う照明手法のひとつで、混光照明とも呼ばれる。
従来から使われているHID照明では、照度と演色性は相反する性質がある。光束の高い器具は演色性が悪く、演色性の高い器具は光束が少ないという相反する性質を補うため、両方の照明器具を組み合わせて設置し、光束と演色性を補完するために用いられる手法である。
体育館の大空間では、メタルハライドランプと高圧ナトリウムランプを半数ずつ設置する例が多い。光色の「むら」が発生するため、種類の違う照明器具を大きく離隔するのは避けるべきであり、2台を1組として配置するのが原則である。
メタルハライドの高い演色性と、高圧ナトリウムランプの高い光束の利点を活かしつつ、互いの欠点を補うことで、単体照明では実現し得ない新しい光を生み出せるという利点がある。赤色の色温度を高めたければ、高圧ナトリウムの比率を高めることで調整できる。
近年ではセラミックメタルハライドやLED光源など、演色性が高く光束が多いランプが販売され、カクテル照明を行う事例はほとんどない。
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