電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 1回線受電
電力会社からの受電方式のひとつで、変電所から1つの回線のみを受電する方式。1回線受電で運用している需要家において、当該回線による電力会社からの電源供給が途絶えた場合、復旧するまでの間は停電となる。配線系統がシンプルかつ安価に構築することが可能で、小規模の高圧需要家で一般的に行われている受電方式のひとつ。
1回線受電には、他需要家と同一系統から分岐する「T分岐方式」と、変電所から専用回線を供給する「専用線方式」がある。T分岐方式は他需要家の障害やノイズを受けやすい欠点があるが安価かつ一般的である。専用線方式は信頼性の高い方式だが、変電所から専用線を敷設するという関係上、工事負担金が高いという特徴がある。
1回線受電では信頼性が不足する場合、電力会社から2回線を受電する方式もある。本線、予備線の2系統を引き込み、片側に異常が発生した場合にもう1本の系統に切り替えることで停電時間を限りなく短くする方法や、ループ配電網に接続することで系統事故時でも無停電切替を可能とする方法も存在する。
都市部であれば「スポットネットワーク受電」と呼ばれる3回線受電方式も普及しており、主に特別高圧受電において広く採用されている。
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